乳幼児期の課題
公開日:2021.09.14 / 最終更新日:2024.04.01- 職場復帰に関する
- 課題を把握し、
- 様々なリソースを活用する
- 準備をしておきましょう。
① 子どもの年齢や保護者の就労状況に応じた支援があります
就労などにより家庭保育ができないときは、子どもの年齢に応じて、以下の認可施設の利用が可能です。保育料は、0~2歳児は保護者の世帯所得に応じた料金が自治体ごとに定められ、認可施設であれば月額数万円です。3~5歳児の保育料は無償化されています*。
*幼稚園は月額上限あり。期間は満3歳から小学校入学まで。
0~2歳
・ 認可保育所…いわゆる保育園のうち、国の基準をもとに都道府県が条例で定めた基準を満たしており、都道府県の認可を受けたもの
・ 認定こども園…幼稚園と保育所の機能を併せ持ち、地域の子育て支援も行う施設
・ 地域型保育施設[小規模保育所・家庭的保育(保育ママ)・事業所内保育所・居宅訪問型保育]…少人数の単位で子どもを保育する、市区町村の認可施設
3~5歳
・ 認可保育所
・ 認定こども園
・ 幼稚園の預かり保育
なお、以下のように、児童福祉法に基づく認可を受けていない認可外保育施設もあります。
- 地方単独保育施設…地方公共団体が一定の施設等の基準に基づき運営費支援等を行っているもの。東京都の認証保育園、横浜市の横浜保育室、仙台市のせんだい保育室など
- 企業主導型保育施設…企業が従業員ために設置する保育施設で、認可保育園と同程度の運営費・整備費の助成を受ける。近隣地域の子の受け入れは行っていないところもある
- 病院内保育所…医療機関が職員のために設置する保育施設
- ベビーホテル…①夜8時以降の保育、②宿泊を伴う保育、③一時預かりの子どもが利用児童の半数以上、のいずれかを常時運営している施設
➁ 「保活」のための情報は早めに調べるようにしましょう
待機児童の多い地域では、認可保育所に預けられないこともあります。また、家から遠いなど、希望と異なる所に決まることもあります。
認可施設の入所者の選考は、自治体が設ける基準により点数(指数)を計算し、点数の高い家庭から優先されるのが一般的です。就労日数・形態の他、祖父母の状況や収入、子どもの数なども加味されることが多いです。なお、1歳時点での入所は激戦になりやすく、また4月以外の募集人数は非常に少ない傾向があるため注意が必要です。0歳4月時点での入所を目指す場合も、施設によっては受け入れ月齢に制限があるため、特に子どもが早生まれの場合は不利になりやすいです。居住地域の保育所事情や選考基準は早めに調べ、預け先や復帰時期を検討しましょう。
「保活」の手順
❶地域の保活事情を調べる…地方自治体のサイトやパンフレットなどで情報を収集していきます。
❷条件に応じて保育所をリストアップする…家からの距離、定員、入所可能な年齢・月齢、延長保育の可否などをチェックし、候補となる保育所を絞り込んでいきます。
❸優先順位を決める…❷のリストをもとに、見学先の優先順位を決めます。
❹見学に行く…見学の予約方法や見学可能な期間などは施設によって異なります。
❺申し込みをする…利用希望月ごとに申し込み締切日が決まっています。生まれる時期によっては、出生前に入園の手続きをすることもあります。
③ 医師ならではの保育所利用の難しさを知っておきましょう
異動のたびに転職していることになる、大学院生の場合は学生扱いになるといった働き方の特殊性から、医師の子どもが認可保育所の選考において不利になってしまうことがあります。
なお、自治体によっては、そうした事情が考慮されたり、医師の子どもの優先入所を行っていることもあります。勤務形態や住む場所など、今後のライフスタイルについて検討する機会と捉える人もいるようです。
④ 預け先を確保し職場復帰した後も、様々な課題に直面しがちです
預け先が確保できた後も、緊急対応などで保育所のお迎えに間に合わないこともあるでしょう。また、よく「子どもは保育所に通い始めるとあらゆる病気をもらってくる」といわれます。看病のために頻繁に早退・欠勤しなければならなくなるかもしれません。
地域には、ベビーシッター、病児・病後児保育、ファミリー・サポート・センター事業など、保育所以外の様々なリソースも用意されています。利用には事前に申請や手続きが必要な場合も多いため、職場復帰前から準備しておくことをお勧めします。
Selection
まずはお気軽にご相談ください
Stories
-
50歳を過ぎてからの再研修。
内科、50代
私は子育て中、臨床以外の仕事や、医療者教育といった分野で非常勤として働くことはありました。子育てが一段落し、再び医師としてフルで働ければと思いましたが、臨床の現場からは20年以上離れており、知識も手技も古くなっていたため、常勤でしっかり働くには再研修が必要だと思いました。
-
いつか再び最前線で働きたいと思いながら。
産婦人科、30代
私は大学院の時に結婚、出産しました。早期の仕事復帰を考えていましたが、子どもに重度の持病があり、研究を継続するのは困難でした。途中で投げ出す形になるのは申し訳ないと思いましたが、「仕事はこの先いくらでもできるが、小さい命を支えるのは今しかない」と、教授や医局長にも後押ししていただき、子育...
まずはお気軽にご相談ください