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令和6年(2024年)6月5日(水) / 日医ニュース

日本臨床分科医会代表者会議 所属医会の活動④

※活動の詳細は各会のホームページをご覧下さい。

日本精神神経科診療所協会

 日本精神神経科診療所協会(日精診)の前身である「日本精神神経科診療所医会」が結成されたのが昭和48年12月15日で、全国から61名が参加しました。初代会長には塩入円祐氏が就任しました。
 ここで思わぬ横やりが入りました。何と日本医師会の武見太郎会長が反対したのです。当時日本医師会には、専門医部会が存在しなかったためであり、日本医師会の会員であることを条件に、入院から退院へ、地域精神科医療の重視、ローカルコミュニティモデルを掲げ、診療活動に見合った診療報酬の増額を要望しました。まだ通院精神療法も存在しない状態から活動を開始したわけですが、その後も会員数は増加し、通院精神療法の評価も上がってきました。
 平成7年3月には一般社団法人となり「日本精神神経科診療所協会」に名称も変更になりました。平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、亡くなった会員はいなかったものの被災した会員も多く、全国から支援が集まりました。その後、障害福祉サービス法と通院医療費公費負担制度(第32条)をめぐって検討委員会が結成され、要望書を提出しました。それ以降も全国に組織の輪は広がり、現在の会員数は1,600名を超えています。平成23年3月11日に発生した東日本大震災においても支援を行い、今も継続しています。
 平成24年4月1日から内閣府より公益社団法人の認定を受け、公益事業も行っています。令和2年に新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、緊急事態宣言が発令され、理事会も毎月WEBで開催することになり、名古屋で予定されていた学術研究会も中止になりましたが、徐々に対面での講演も再開されてきています。令和5年6月の総会で、令和6年度より学会(日本外来精神医学会)の創設が承認され、令和6年9月22日、23日に第1回日本外来精神医学会学術総会が御茶ノ水ソラシティで開催される予定です。
 精神科分野では、日本精神科病院協会の影響力が強いのですが、徐々に入院患者数は減ってくる一方で、外来患者数は右肩上がりに増えています。組織率が課題ですが、昨年新潟県に協会ができ、残るは富山県だけとなりました。日精診は真に患者さんのためを思い、地域に根差した精神障害にも対応した地域包括ケアを目指して活動を続けていきます。

https://japc.or.jp/

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