日本医師会定例記者会見 5月15日
黒瀨巌常任理事は、国民向けの小冊子『禁煙は愛』2024年版がこのほど完成したこと、並びに5月31日の世界禁煙デーに合わせてイベントを行うことを明らかとした。
『禁煙は愛』は、国民の生命と健康を守る立場から広く国民に禁煙を呼び掛けるため、2017年にその初版を制作したもので、これまでに2回にわたって改訂を行ってきたが、多くの医療機関で配布されるばかりでなく、多数の企業で社員の禁煙教育などで活用されている。
今回完成した2024年版では、特に近年、若年層の間で「煙が出ないために、害はない」との誤解から主に加熱式たばこや電子たばこといった新型たばこを使用する人が増えていることを踏まえ、その害を知ってもらうため、新たな項目として「禁煙は未来への愛」を設けてページ数を増やし、その内容を充実させた他、全体の見直しを行い、従来の内容についても最新の知見を盛り込んで制作。希望する会員医療機関には1施設当たり上限10冊ずつ送付している他、日本医師会ホームページにはPDFデータを掲載している。
黒瀨常任理事は「若いうちから喫煙を始めてしまうと、がんや虚血性心疾患などの危険性が高まるばかりでなく、喫煙が習慣化し、新型たばこから紙巻きたばこに移行してしまう方も多い」と指摘。「ぜひ、本冊子を活用することで禁煙を進めて欲しい」とするとともに、マスコミにも注意喚起に対する協力を呼び掛けた。
世界禁煙デーに東京タワーをライトアップ
一方、イベントについては、スポーツ団体として受動喫煙防止に取り組んでいる日本サッカー協会の協力を得て、東京タワーのライトアップイベントを実施することを報告。イベントは、新型たばこを含む喫煙による健康への影響や受動喫煙防止の必要性について、啓発することを目的として行うものであるとするとともに、当日は日本サッカー協会の宮本恒靖会長と本会の松本吉郎会長によるトークセッションの他、東京タワーをイエローグリーンにライトアップする点灯式を行うことを明らかにした。
また、同常任理事は、イエローグリーンという色について、「この色には『受動喫煙をしたくない、させたくない』という思いが込められており、例年各地でもライトアップや啓発活動(イエローグリーンキャンペーン)が行われ、今回のイベントもこのキャンペーンに賛同する形で行うものである」と説明。当日の模様は、日本医師会の公式YouTubeチャンネルでもライブ配信する予定であるので、ぜひ多くの方に視聴して欲しいと呼び掛けた。
なお、日本医師会では今回のイベントの他、禁煙週間である5月31日から6月6日までの期間に東京タワーのフットタウン2階の通路スペースにおいて、禁煙に関する啓発展示も行う予定となっている。
ご活用下さい!! |
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『禁煙は愛』2024年版を希望者に差し上げています(1人/1医療機関当たり10冊まで)。応募フォームからお申し込み願います。 問い合わせ先: 日本医師会広報課 E-mail:kouhou@po.med.or.jp |
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