1 松本新執行部が発足
昨年6月25日に開催された第151回日本医師会定例代議員会において役員の改選が行われ、選挙戦を制した松本吉郎氏が第21代日本医師会長に就任することになった。
就任後の記者会見で松本会長は、日本医師会の力を十分に発揮するため、組織強化等に努める意向を示した。
2 「地域における面としてのかかりつけ医機能~かかりつけ医機能が発揮される制度整備に向けて~(第1報告)」を公表
松本会長は昨年11月2日の記者会見で、「地域における面としてのかかりつけ医機能~かかりつけ医機能が発揮される制度整備に向けて~(第1報告)」を公表。「各医療機関は自らが持つ機能を磨くことにより縦糸を伸ばすとともに、地域における他の医療機関との更なる連携を行うことを通じて横糸を紡いでいくことが大変重要である」との考えを示した。
3 自見氏が再選を果たす
第26回参議院議員選挙の投開票が昨年7月10日に行われ、日本医師連盟の推薦を受けて立候補した自見はなこ氏が自民党の医療・介護関係の主な当選者の中で最も多い票数となる21万3,369票を獲得し、再選を果たした。
4 日本医師会が「医療機関勤務環境評価センター」に指定される
日本医師会が昨年4月1日付で厚生労働大臣より、「医療機関勤務環境評価センター」の指定を受けた。センターでは、病院または診療所の管理者からの求めに応じ、当該医療機関に勤務する医師の労働時間の短縮のための取り組み状況等の評価を行う他、管理者に対して必要な助言・指導を行うことになっており、10月31日からは「評価受審」の受け付けを開始した。
5 臨床研修医の会費減免期間延長を決定
日本医師会の組織強化を図る方策の一環として、令和5年度より、現在臨床研修医に適用している会費減免の期間を、医学部卒後5年目まで延長することを令和4年度第5回理事会(昨年7月26日開催)で決定した。
6 「地域に根差した医師の役割」への理解を求める
松本会長は昨年9月28日の記者会見で、各地域の医師は自分の医療機関以外のさまざまな仕事を分担し、連携しながら面として地域医療を支えていることを、具体例を挙げながら説明。「こうした活動を国民にも知って欲しい」と述べるとともに、「勤務医が地域で開業するに当たり、医師会活動に参加し、地域にどっぷりつかり、地域に根差した取り組みを進めることが、住民が安心して暮らせるまちづくりへの貢献にもつながる」と強調した。
7 医師資格証(HPKIカード)の更なる普及を図る
医師資格証の全医師への発行を更に加速するため、大学病院を含む病院向けに、(1)HPKIセカンド電子証明書の先行発行、(2)カードレスHPKI電子署名への対応、(3)病院一括申請・交付の活用、(4)電子カルテ連動の提供・支援―を行うとともに、昨年12月から「HPKIセカンド電子証明書管理サービス」の運用を開始した。
8 三師会で「オンライン資格確認推進協議会」を設置
医療機関間での情報共有を進め、安心・安全で質の高い医療を提供していくデータヘルスの基盤として、オンライン資格確認の導入を推進していくため、日本歯科医師会、日本薬剤師会と共に「オンライン資格確認推進協議会」を設置。昨年5月11日にはその初会合を開催し、8月24日には厚労省と合同でオンライン説明会を行った。
9 「日本医師会サイバーセキュリティ支援制度」を創設
近年、サイバー攻撃による被害が増加していることを踏まえ、A①会員を対象とした「日本医師会サイバーセキュリティ支援制度」を創設した。
制度は、(1)日本医師会サイバーセキュリティ対応相談窓口の設置、(2)セキュリティ対策強化に向けた無料サイトの活用、(3)サイバー攻撃一時支援金・個人情報漏えい一時支援金制度―の三つで構成されており、昨年6月1日よりその運用を開始した。
10 秋篠宮皇嗣同妃両殿下ご臨席の下、赤ひげ大賞表彰式を開催
第10回「日本医師会 赤ひげ大賞」の表彰式を昨年5月12日、秋篠宮皇嗣同妃両殿下ご臨席の下、都内で開催し、5名の赤ひげ大賞受賞者と13名の赤ひげ功労賞受賞者の功績を称えた。
また、閉式後には、両殿下から5名の赤ひげ大賞受賞者一人一人に対して、お声掛けを頂いた。