1 横倉会長が第68代世界医師会長に就任
アメリカのシカゴで昨年10月11日から14日まで開催された世界医師会シカゴ総会において、横倉義武会長が第68代世界医師会長に就任した。
13日に行われた就任式では、「国民の健康寿命を世界トップレベルにまで押し上げてきたわが国の医療システムを世界に発信することで、世界中の人々の幸福の実現に貢献していきたい」とその抱負を述べた。
2 「受動喫煙防止対策を強化・実現するための署名活動」で264万超の署名集まる
例外規定のない受動喫煙防止対策の強化・実現を求めることを目的として、昨年5月から約2カ月にわたり署名活動を実施したところ、264万3023筆もの署名が集まった。この署名を基に昨年8月10日には、横倉会長らが厚生労働省を訪問し、受動喫煙防止対策を強化する法律案の早期成立を求める要望書を加藤勝信厚労大臣に提出した。
また、改めてたばこの害について国民の理解を得るため、小冊子『あなたのため、そばにいる人のため 禁煙は愛』を作成し、日医ホームページにも掲載した。
3 11月1日が「いい医療の日」に
より良い医療の在り方について、国民と医師が共に考えながら、更なる国民医療の向上に寄与していくことを目的として、日医の設立記念日である11月1日を、語呂合わせで「いい(11)医(1)療の日」とすることを提案してきたが、一般社団法人日本記念日協会に記念日登録の申請を行い、受理された。
昨年6月28日の定例記者会見で報告を行った横倉会長は、国民に広く認知されるよう、今後もさまざまな活動に取り組んでいく考えを示した。
4 4月1日より勤務医・研修医の医賠責保険料の引き下げを決定
日医の組織強化策の一環として、本年4月1日より日医医賠責保険料を見直すことを決定した。
これにより、A②B、A②C会員の会費が引き下げられ、臨床研修や、新たな専門医資格の取得を目指す若い医師の負担が大幅に緩和されることになる。
5 第XV次生命倫理懇談会答申「超高齢社会と終末期医療」まとまる
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の重要性や、意思決定支援においてかかりつけ医が担うべき役割の大きさ等を指摘した第XV次生命倫理懇談会(座長:髙久史麿前日本医学会長)の答申「超高齢社会と終末期医療」がまとまり、昨年11月28日に髙久座長から横倉会長に提出された。
答申の取りまとめを受けて、横倉会長は、かかりつけ医の終末期医療に対する意識をより高めるとともに、住民あるいは医療関係者の意識啓発を目的としたパンフレットの作成に取り組む考えを示した。
6 医師の働き方検討委員会(プロジェクト)を設置
地域医療に混乱を生じさせることなく、質の高い医療提供体制の維持と医師自身の健康確保の両立が可能となる制度を検討することを目的として、会内に「医師の働き方検討委員会(プロジェクト)」(委員長:相澤好治北里大学名誉教授)を設置した。
都道府県医師会を対象としたアンケート調査の結果などを基に議論を進めており、平成29年度中には報告書を取りまとめる予定となっている。
7 2017年CMAAO東京総会開催 横倉会長がCMAAO会長に
2017年アジア大洋州医師会連合(CMAAO)東京総会が昨年9月13日から15日まで、国内外より約220名の参加者を集めて都内で開催され、横倉会長が第35代CMAAO会長に就任した。
総会では、「"End-of Life Questions"終末期医療」をテーマにシンポジウムが開催され、17カ国の医師会による終末期医療に関する講演等が行われた。
8 医師の団体の在り方検討委員会報告書まとまる
医師の自主性と自立性を発揮しながら、医師の偏在を含む医療におけるさまざまな問題をどのように解決するのか、またそのためにはどのような医師の団体の在り方が必要なのかを検討してきた「医師の団体の在り方検討委員会」(委員長:本庶佑京都大学名誉教授)が四つの提言からなる報告書を取りまとめた。
昨年4月12日に記者会見を行った横倉会長は、四つの提言を踏まえ、医師の団体の在り方について、引き続き検討していく考えを示した。
9 皇太子殿下ご臨席の下 第5回「日本医師会 赤ひげ大賞」表彰式開催
第5回「日本医師会 赤ひげ大賞」の表彰式並びにレセプションを昨年2月10日に皇太子殿下ご臨席の下、都内で開催し、5名の受賞者の功績を称えた。
皇太子殿下からは、本賞が地域住民の診療や健康管理に携わる医師の方々の励みとなり、地域医療の更なる発展につながることを期待する旨のお言葉を賜った。
10 『かかりつけ医向け認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き』を作成
改正道路交通法が昨年3月12日に施行されるのを前に、日医ではかかりつけ医による診断書作成の参考としてもらうことを目的として、『かかりつけ医向け認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き』を作成。松原謙二副会長、鈴木邦彦常任理事が、3月8日の記者会見でその内容を説明した。