平成28年(2016年)5月20日(金) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース
日本医師会医師賠償責任保険制度 産業医・学校医等の医師活動賠償責任補償を拡充
笠井英夫常任理事
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日医定例記者会見 4月20・27日
笠井英夫常任理事は、産業医や学校医の活動に伴う日医医師賠償責任保険(以下、医賠責保険)の補償を本年7月1日を目途として拡充することを報告した。
平成26年に改正された労働安全衛生法に基づく新たな健康管理制度として、ストレスチェック制度が導入され、従業員が50人以上いる事業場では、平成27年12月から毎年1回、この検査を全ての従業員に対して実施することが義務付けられている。
同常任理事は、本ストレスチェック制度について、面接指導等で産業医の役割がますます重要になる一方、会員からは産業医が万が一、従業員等から訴えられた場合、現在の医賠責保険で補償されるのかといった声が寄せられていたことを説明。現在の医賠責保険での補償は医療行為に限定されているため、産業医の活動の中で補償されない部分もあることから、会員が安心して産業医活動に取り組めるよう、今回の補償の拡充を決定したものであるとした。
また、それと同時に多くの会員が重要な役割を担っている学校医活動についても、産業医と同様に補償の拡充を図ることを決めたことを報告。
会員が安心して産業医や学校医等の活動を行い、その職責を果たすことで、労働者の健康増進や学校保健に寄与することができるのではないかとの考えを示した。
更に、同常任理事は、「産業医や学校医の活動は、事業者や学校の一員としての活動であり、責任の主体はあくまで事業者や学校である」との考えを改めて強調。「今回の補償の拡大は、万が一の備えであり、安易に医師の責任が拡大されることがないよう注視していく」とした。
なお、補償の概要については、日医A会員(A①、A②(B)、A②(C))を対象として、法令によって定められた産業医、健康管理医、学校医、保育所等の児童福祉法に定める嘱託医としての活動によって医師に法律上の損害賠償責任が発生した場合に、医賠責保険と同様1事故1億円までの補償を行うものとし、今後、詳細について保険会社と詰めていくことになる。
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