

松本吉郎会長は1月7日、今年初めての定例記者会見に臨み、新年に当たって、参議院選挙や令和7年度補正予算、令和8年度診療報酬改定における改定率の議論など、激動の一年となった昨年を振り返るとともに、2026年はそれらを受けて、着実に実行、推進していく一年になるとの所感を述べた。
冒頭、松本会長は本年の干支である丙午に触れ、「『丙』『午』共に『火』の要素をもち、それが迷信にもつながっているが、別の面から見ると、情熱やエネルギーと捉えることができる。本年は(自身が)年男であり、地域医療を守るという強い決意と信念の下、情熱的かつエネルギッシュな一年にしたい」との抱負を述べた。
また、昨年を振り返り、特に印象深いものとして、与党に極めて強い逆風が吹く中での参議院選挙において、釜萢敏副会長(当時)が医療・社会保障関係候補者7名のうちトップで当選を果たしたことを挙げ、当選後の活躍を労うとともに今後の更なる活躍に期待を寄せた。
次に、令和7年度補正予算が医療・介護合わせて約1.4兆円、厚生労働省の医療分の予算だけで1兆368億円となり、更に文部科学省の予算や内閣府の重点支援地方交付金も措置されるなど、大規模な補正となったことを挙げた。その上で、財務省が令和8年度診療報酬改定の前倒しであるとの認識を示していたことに触れ、「あくまで過年度の不足分への対応であると反論するとともに、補正予算の土台を発射台として、令和8年度診療報酬改定においては更なる物価高騰・賃上げ対策が不可欠であることを強く主張した」と説明した。
令和8年度診療報酬改定の改定率決定までの議論に関しては、(1)「骨太の方針2025」を踏まえ、インフレ下における賃金・物価上昇への対応を「別枠」で確保する、(2)適正化等の名目により医療費のどこかを削って財源を捻出するのではなく、純粋に財源を上乗せする、いわゆる「真水」による思い切った対策を行う、(3)令和7年度補正予算の土台を「発射台」とする―ことを関係各方面へ求めてきたと強調。
その結果、公定価格で運営されている医療・介護分野は、賃金・物価上昇分を価格に転嫁することができないことから、経営状況が著しく逼迫しているという窮状に理解が得られたとし、「令和8年度診療報酬改定は、『別枠』『真水』『発射台』の3つの主張に対応した、インフレ下での今後の『道しるべ』となる極めて重要な改定となった」との見方を示した。
その他、OTC類似薬の自己負担増加や高額療養費制度の見直しの議論、医療法の改正、税制改正、マイナ保険証への移行、医療保険制度における出産に対する支援の強化など、2025年は総じて大きな枠組みや方向性が決まった、もしくは議論が進んだ年であったとし、「今年はそれらを受けて着実に実行、推進していく一年となる」との考えを表明。高市早苗内閣総理大臣が年頭所感で設置するとした「国民会議」についても言及し、記者会見等も含め、さまざまな手段で意見を主張していくとするとともに、組織強化など、会務運営にも引き続き努力していきたいとした。
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