実習では学べない、患者さんの本音や思いを学びませんか?
医療系学生と患者のTalking Café
みなさんは、患者さんの声をじっくり聞いたことがありますか?
私たち医療系学生は実際に現場で働き始めるまで、実習等の短い期間でしか患者さんと関わることができません。その中で、患者さんが普段どんな生活を送っているのか、本当はどんなことを感じているのか、何を思っているのかを知ることは難しいと思います。
そこで「医療系学生と患者のTalking Café」では、患者さんの声を直接聞くことで、実習等では学べないことを学ぶことを目的とした活動を日々行っています。
Talking Caféは、元々東京大学薬学部6年生の藤田優美子さんが、「患者さんが普段どんな生活を送り、どんなことを思っているのか学びたい」という思いから立ち上げられたものです。
「将来患者さん目線の分かる医療者になるために、患者さんの思いを直接聞くことによって、患者さんの本音を学ぶ」というコンセプトに共感し、継続してイベントを開催しています。私はまだ実習に出たことがありませんが、だからこそ、実習に行く前に「医療者の言動に対して、患者さんはこういう風に感じているのだ」ということを知ることは価値があると考えています。
イベントは月に1回、時間は90分、参加者は10名程度で開催しています。
各回1人の患者さんをゲストとしてお招きし、疾患や生活、また医療者や社会に対する思いを伺います。患者さんと近い距離で、アットホームな雰囲気でお話できるのが特徴です。医療系学生として、患者さんの声を直接聞くことは貴重で、将来医療者として働くにあたり大切なことを必ず学べると思います。
興味がある方は、Facebookで「医療系学生と患者のTalking Café」を検索してみて下さい!皆さんの参加をお待ちしています。
杏林大学保健学部看護学科2年 柳 かすみ/首都大学東京看護学科2年 今井 麻菜美/埼玉県立大学検査技術科学専攻2年 大場 花香
ケア環境の一要素としての空間とその役割
彩の国連携力育成プロジェクト
11月30日、日本工業大学で「ケア環境の一要素としての空間とその役割」をテーマとした講演会が行われました。この講演会は「彩の国連携力育成プロジェクト」の平成25年度の取り組みとして実施されています。埼玉県立大学、埼玉医科大学、城西大学、日本工業大学の4大学から教員、学生や保健医療福祉の現場職員の方が参加されました。
今回ご講演いただいたのは、東北工業大学建築学科教授の石井敏先生です。「人は個人的環境、社会的環境の他に、物理的な環境や運営的な環境という要素に囲まれている。何よりもその人の身近にある物理的な環境、つまり建築や空間は、人の振る舞いや感情、施設内の人間関係の形成に影響する。よい空間とよいケアが相互に作用することでよりよいケア環境ができあがっていく」といった内容をお話していただきました。
講演会終了後には医療福祉系の連携事業における建築分野の関わり方や重要性についてテーブルディスカッションが行われました。「建築の学生も含めた多職種連携の場合、日常生活に寄り添った視点から話し合いが始まる」、「障害の予後予測だけでなく生活の予後予測が必要」などの意見から活発な議論も生まれ、有意義な時間となりました。
後日、講演会での学びを深めるために、埼玉県川越市にある霞ヶ関南病院と近隣の医療福祉施設を見学しました。霞ヶ関南病院はリハビリを中心とした病院であり、利用者の動線や感情、治癒後の生活を考えた環境づくりをされていました。見学後に、見学者同士で「どうすれば利用者のケアのために有効な空間をつくることができるか」「ケアにはどのような要素があるのか」など対話を行い、講演会や施設見学での学習内容を深め合いました。よりよいケアのためにも皆様もぜひ空間や生活に目を向けてみて下さい!
彩の国連携力育成プロジェクトに関してはこちらから URL:http://www.saipe.jp/
第3回医療チーム学生フォーラム
第29回日本医学会総会2015関西「医療チーム学生フォーラム」
昨年11月30日に、「第29 回日本医学会総会2015 関西」のプレイベント企画として、「第3回医療チーム 学生フォーラム」が開催されました。今回は「医療と、ひとのつながり」をテーマとして、関西圏の大学から医学生や法学部生など計64名が参加しました。
第1部では「男女共同参画」をテーマに、日本バプテスト病院の大越香江先生と京都大学医学部附属病院医療安全管理室の松村由美先生にミニ講演をしていただきました。両先生の体験は示唆に富んでおり、「ワーク・ワークバランス(大越先生の造語)」などの考え方はとても新鮮なものでした。
第2部は「終末期医療」をテーマとして、長年ホスピス現場で働き、日本で初めて「こどもホスピス病院」を設立した池永昌之先生にご担当いただきました。ディスカッションでは終末期2例のケースが示され、学生の見解をもとに意見交換をしました。ディスカッションの後には、池永先生から終末期医療にあたる医師の役割や看取りの本質など、普遍的で深い課題についての講演がありました。
第3部の学生セッションでは、「医療技術の評価」グループが発表を行いました。実行委員による「寸劇仕立て」による発表で、投薬効果の評価と放射線治療技術の評価をわかりやすく説明しました。事前の準備不足は否めませんでしたが、学生らしいチャレンジングな発表方法で、先生方からも次回に期待したいとの評価をいただきました。
来年開催される日本医学会総会に向けて、今後も勉強会などを積極的に開催する予定です。
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- 医師への軌跡:窪田 泰江先生
- Information:January, 2014
- 特集:チーム医療への誘い 多職種連携の現在と未来
- 特集:EPISODE #01 精神科救急
- 特集:EPISODE #02 創傷治療
- 特集:EPISODE #03 血管内治療
- 特集:EPISODE #04 在宅医療
- 特集:多職種連携の現在と未来 日本医師会副会長・今村 聡先生に聴く
- 特集:地域のリソースを知り、 連携ができる医師を育てる
- 特集:多職種連携をテーマとした学生イベント
- 医学教育の展望:地域のニーズに応じた継続的な多職種連携教育
- 同世代のリアリティー:接客業(CA) 編
- NEED TO KNOW:患者に学ぶ(潰瘍性大腸炎)
- チーム医療のパートナー:言語聴覚士
- 地域医療ルポ:三重県津市|久藤内科 久藤 眞先生
- 10年目のカルテ:救急科 相坂 和貴子医師
- 10年目のカルテ:救急科 土谷 飛鳥医師
- 10年目のカルテ:救急科 椎野 泰和医師
- 日本医師会の取り組み:医療事故調査制度の創設
- 日本医師会の取り組み:産業医の役割
- 医師の働き方を考える:「地域の世話焼きおばさん」として、子どもからお母さんまで見守る
- 大学紹介:東京医科大学
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