令和7年(2025年)1月20日(月) / 各地の医師会から / 日医ニュース
沖縄県医師会若手医師チーム:Team F-Vision supported by OMA(Okinawa Medical Association)の結成と沖縄県の未来の医療を考えるシンポジウム―沖縄県医師会―
都道府県医師会だより
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医師会の組織強化を目的とした研修医の会費無料化は非常に画期的で、多くの若手医師に医師会の門をたたいて頂けたことは大変うれしい限りである。
次のステップとしてSustainabilityが極めて重要であり、医師会で活動をすること、地域の、都道府県あるいは国の医療をつくることを若い世代の先生方にも"わたくしごと"として捉えて頂き、若い世代にも積極的に医師会活動に参加を頂く下地づくりと、加えて若い世代の意見がしっかりと医療施策に反映されるような仕組みをつくらなければならないと思い、沖縄県医師会では若手医師のチーム「Team F-Vision supported by OMA」を結成した。
コアメンバーは30~40歳代前半の12人の先生方と、私を含めたAround 50歳のドクター3人がオブザーバー参加をしている。
また、本プロジェクトに賛同頂いた医学生や研修医の皆様、医師会の理事の先生方や先輩医師の皆様でLINEグループをつくり、こちらには現在53人の皆様にご参加頂き、活発な議論が展開されている。
Team F-Visionではいろいろな取り組みを行ってきた。地区医師会理事会意見交換会とその後の懇親会(那覇市医師会理事会に参加、今後は各地区医師会や県医師会理事会への参加と懇親会予定)に加えて、座談会を開催し、医師会活動や医療に対する思いを動画発信している。
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=ybUVNSPXVO4&t=1018s
琉球大学医学部の学生を対象とした講義や、新研修医歓迎レセプションでTeam F-VisionのPRもさせて頂き、詳細については後程触れるが、Team F-Vision主催のシンポジウムを今まで2回開催させて頂いた。
これらの活動の中でアンケート調査を行ったが、Team F-Visionの取り組みが少しずつ若い世代に浸透し始めてきていることが感じられる。
その一部をご紹介すると、「(医師会は)ベテラン医師が多く、堅苦しいイメージだったが、若い先生もいて明るい雰囲気だったので驚いた」「皆さんすごく仲が良さそうで楽しく活動されているのが伝わってきました」「医師会のイメージはあまり良くなかったが、加入したいと思った」「会費を取るだけの会ではなく、沖縄の医療を支える重要な組織であると感じた」など、大変うれしいコメントを数多く頂いた。
若い世代が積極的に能動的に医師会活動に参加し、若い世代の先生方が主体となって医師会活動をあまり知らない皆様の"心に刺さる情報発信"を行うことが極めて重要だと感じた。
さて、2024年10月24日には沖縄県の未来の医療を考えるシンポジウム「若い医師、医学生の大交流会! 集まれ、語りつくせ、仲間を創ろう!」を開催した。
日本医師会の黒瀨巌常任理事にご来県頂き、組織強化に関するご講演を賜った後に、医師のキャリアパスをテーマにした全員参加型のワークショップを行った。
医学生や研修医の先生方、また、若手から中堅、熟練医師まで幅広い世代の皆様にご参加頂き、先輩方はご自身のキャリアについて、学生は医学の道を選んだきっかけや将来の医師像を展望する大変有意義な討議を行うことができた。
加えて、シンポジウム後の懇親会では飲食を交えながらシンポジウムの振り返りや、世代の垣根を超えた交流がなされ、同じ高校の大後輩(沖縄尚学高校の30期後輩)とも、医療だけではない非常に楽しい交流をすることができた。
沖縄県医師会は、先輩方が築き上げた伝統を継承しながら、Team F-Visionを中心としたブランニューな新しい風も吹き、さまざまな事業において活気に満ちあふれている。沖縄県医師会Team F-Visionの今後の活動を全国の皆様にもご注目頂くとともに、全国のモデルプロジェクトとしてのTeam F-Visionの今後にご期待頂きたい。
(沖縄県医師会常任理事 玉城研太朗)