閉じる

令和6年(2024年)11月5日(火) / 日医ニュース / 解説コーナー

新たな医師会会員情報システム(MAMIS)いよいよ公開、ぜひご活用を

新たな医師会会員情報システム(MAMIS)いよいよ公開、ぜひご活用を

新たな医師会会員情報システム(MAMIS)いよいよ公開、ぜひご活用を

 日本医師会では、本年10月30日に医師会会員情報システム、通称「MAMIS(マミス)」を公開しました。そこで、今号では、担当の笹本洋一常任理事に導入の経緯やどんな機能があるのか等について、説明して頂きました。

Q 「MAMIS」を導入することになった背景を教えて下さい

A 「MAMIS」(Medical Association Member Information System)とは、全国の医師会の会員情報管理を担うシステムとして日本医師会が構築した医師会会員情報システムのことを言います。
 日本医師会へ入会する際に用いてきた従来の複写式届出用紙を廃止し、入会等の手続きをWEB化したもので、従来の医師会三層構造(一部では郡市区の中に地区医師会がある四層構造)の流れにのっとり、入会・異動・退会手続きを可能としています。
 これにより、会員情報管理用のデータを一元化し、会員や事務局作業の負担を軽減することができると考えています。
 本システムを導入するに至った背景としては、(1)令和5年1月に会内の医師会組織強化検討委員会から「全国の会員・医師会が共通で利用可能な入退会・異動等のWeb手続きシステムの構築」の提言を受けた、(2)平成28年から運用していた会員情報システムが老朽化していた、(3)年間4万枚以上発生していた紙媒体での手続きの煩雑さ―などが挙げられます。
 ご存じのとおり、医師会は医師個人が任意で加入する学術団体であり、郡市区等医師会、都道府県医師会、日本医師会という三層構造(一部では四層構造)となっています。
 各医師会は独立した法人組織ではありますが、会員の先生方にはこれまで、地元の郡市区等医師会に複写式の届出用紙をご提出頂くことで、入会や退会、異動といった各種申請を行って頂いてきました。
 そのため、特に異動が多い若年層の勤務医の先生方は、せっかく医師会にご入会頂いても、こうした手続きの煩雑さから、異動の際に退会したまま、再入会頂けないことが多いという実態がありました。
 既に日本医師会が令和5年度より実施している医学部卒後5年間の会費免除等の施策に加えて、これまでの紙ベースの申請をデジタル化して、少しでも多くの先生方が医師会活動に参加しやすい状況をつくることにより、医師会の組織強化の一助となることが、「MAMIS」の最初の大きな目的になります。

Q これまでにどんな準備をされてきたのでしょうか?

A 導入に当たっては、昨年4月以降より全国の都道府県医師会並びに郡市区等医師会に、アンケートや対面でのヒアリングを実施し、課題や問題点を整理した上で、昨年12月12日に開催された第27回常任理事会でその委託先を決定しました。
 その後は、メインベンダーとのキックオフ会議や「新会員情報管理システム構築検討会議」、今年に入ってからは担当者が現地に出向き、「MAMIS」の説明や要望等のヒアリングの場として、ブロックごとあるいは個別に説明会をそれぞれ開催(全27回)してきました。
 また、10月30日のシステム公開の直前には、都道府県医師会・郡市区等医師会の事務局を対象として、2回の説明会(「医師会会員情報システムMAMIS 事務局向け説明会」「MAMISを用いた今後の業務予定に関する事務局説明会」)も開催するなど、準備を進めてきました。
 更に、「MAMIS」の本導入に向けて、日本医師会としてこれまで以上に厳格な情報セキュリティの確保及び情報資産の保護を図るため、9月17日開催の令和6年度第7回理事会の承認を経て、「情報セキュリティ基本方針」を改正するとともに、「情報セキュリティ規程」の策定も行いました。

Q 「MAMIS」はどんな方が利用できるのでしょうか?

A 日本医師会が構築・運営を担うシステムではありますが、日本医師会の会員だけでなく、日本医師会までは入会していない全国の都道府県医師会、郡市区等医師会の会員であればご利用頂けます。
 また、後述するように日本医師会の各種研修に参加される医師であれば、医師会の非会員であってもご利用可能です。

Q 「MAMIS」を利用するにはどんな手続きを取れば良いのでしょうか?

A まず、先生方ご自身で、インターネット上の「MAMIS」専用ページにアクセス頂き、初回の利用登録、つまりマイページを作成頂くことで、ご利用が可能となります(下図)
 ただし、「MAMIS」は日本医師会の会員台帳でもあるため、10月30日の「MAMIS」公開時点で日本医師会に所属している会員であれば、日本医師会があらかじめマイページをご用意しております。
 日本医師会員の先生方には9月下旬に、「MAMIS」にログイン頂くための情報(仮ログインID・仮パスワード)を圧着はがきにてご案内させて頂いております。
 まだ利用登録を頂けていない方はぜひ、ご登録をお願いしたいと思います。また、もしはがきがお手元に届いていないようでしたら、別掲の日本医師会会員情報システム運営事務局(コールセンター)までお問い合わせ願います。

241105c2_1.jpg

Q 「MAMIS」にはどのような機能があるのでしょうか?

A 従来、会員の先生方は、ご所属されている各医師会に、ご自身の情報がどのように登録されているかを把握する手段は基本的に無かったのではないかと思います。
 「MAMIS」では、先生方お一人お一人のマイページ上で、ご自身の登録情報を管理頂くこと、例えば、医師年金や日医医賠責特約保険の加入状況の確認、住所や電話番号、日医ニュース・日本医師会雑誌等の送付物の送付先といった登録情報の変更等が可能となります。
 また、医師会への入会・異動・退会等の諸手続きを、対象となる医師会に申請するための各種フォームもご用意しているばかりでなく、こういった申請をした場合に、医師会側で受理されたか、審査などの手続きがどこまで進んでいるかといったことを視覚的にご確認頂くこともできるようになっています(下図)

241105c3.jpg

Q 「MAMIS」には今後どのような機能が追加される予定ですか?

A 来年4月には、研修管理機能を追加する予定としており、現在は「MAMIS」上から、日本医師会の各種研修制度(生涯教育制度、かかりつけ医機能研修制度、認定産業医制度、認定健康スポーツ医制度及び専門医共通講習等)に係る研修会の申し込み、取得単位の管理、認定証の発行、認定医の新規/更新の申請等を行って頂けるよう、開発を進めております。
 また、医師会事務局の業務負担の軽減に少しでも貢献できるよう、会費減免申請に係る機能等も準備中です。
 その他、9月17日に開催された令和6年度第1回都道府県医師会長会議では、災害時におけるMAMISの活用についての要望も頂いており、被災時等におけるリアルタイムでの情報収集やメッセージ機能など、日本医師会災害医療チーム(JMAT)に関する支援機能の実装等に関しても検討していきたいと考えています。

Q 最後に会員の先生方に一言お願いします

A 今回の「MAMIS」の立ち上げは、医師会業務のDXを推進するとともに、会員の先生方に利便性を提供することで組織強化を図っていくための、最初の大きな一歩になると確信しています。
 現時点での「MAMIS」は生まれたてで、十分な機能を備えてはいませんが、先生方や医師会事務局の皆様のお声を頂き、それらを適切に反映させながら、「MAMIS」をポータルサイトとして育てていきたいと考えています。
 既に全国の医師会事務局を通じて、多くの先生方からご期待の声が届いております。今後、頂戴したご意見を基に改良を重ね、「MAMIS」を通じたコミュニケーションを充実させていくことで、先生方に医師会をより身近な存在と感じて頂けるようにしていきたいと思っておりますので、引き続きのご理解、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
 なお、「MAMIS」の詳細に関しましては、専用の情報共有サイト(https://mamis.member-sys.info/)を設けておりますので、問い合わせ先(別掲)と併せて、ご活用願います。  

MAMIS情報共有サイト:https://mamis.member-sys.info/

MAMISに関する問い合わせ先
日本医師会会員情報システム運営事務局(コールセンター)
E-mail:inquiry@mamis.med.or.jp
TEL:0120-110-030
  (受付時間:平日10:00~18:00
   ※土・日・祝日・年末年始を除く平日)

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる