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令和3年(2021年)9月27日(月) / 「日医君」だより

第27回都道府県医師会新型コロナウイルス感染症担当理事連絡協議会

 第27回都道府県医師会新型コロナウイルス感染症担当理事連絡協議会が9月24日、日本医師会館でWEB会議により開催された。

 冒頭あいさつした中川俊男会長は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が激減し、医療提供体制の逼迫度も全国的に改善傾向にある中で、政府が9月30日までの緊急事態宣言について全面的な解除を検討しているとの報道に対し、「感染者数を十分に減らせないまま緊急事態宣言を解除すれば、冬に掛けて感染再拡大が懸念される」と強調。解除に当たっては、9月18日からの3連休の影響や医療提供体制の逼迫度などにも注視し、慎重に判断することが必要だとした。

 また、ワクチン接種における全国の医師会及び医師会員の協力に謝意を述べるとともに、政府が示した「ワクチン接種が進む中における日常回復に向けた考え方」及び「新型コロナワクチン接種証明の利用に関する基本的考え方」の運用に当たっては、慎重で丁寧な検討を行った上で、具体的な運用基準を明確にすることが必要であるとした。

 当日の議事は、(1)新型コロナウイルス感染症の直近の状況等、(2)新型コロナウイルス感染症ワクチン、(3)その他―についてであった。

 (1)では、釜萢敏常任理事が都道府県の医療提供体制の状況等のデータを示しながら、全国的に改善傾向が見られることを説明。緊急事態宣言解除後の飲食店の営業時間のあり方が課題であるとし、全面的な解除となるのか、まん延防止等重点措置を経ての解除となるのか、至急の検討が必要だとした。

 (2)では、釜萢常任理事が今年と来年それぞれのワクチン供給量を示した上で、国の会議において、1)1回目と2回目に同一のコロナワクチンを接種するのが原則だが、異なるワクチンを接種する交互接種も可能とし、その場合接種間隔は4週間以上とする、2)他疾病のワクチンは同時接種せず、コロナワクチンの前後2週間以上空ける、3)既感染者へのコロナワクチン接種は、症状が軽快すれば医師の判断で可能であり、2回接種を原則とする―方針となったことを解説。3回目の追加接種が確定したかのように報道されていることに対しては、まだ議論が始まった段階に過ぎないとした。

 その後の意見交換では、茨城県医師会より、厚生労働省の通知にはロナプリーブ治療後のコロナワクチン接種について90日ルールが設けられていたことについて質問があり、釜萢常任理事が接種間隔は医師の裁量となったことを改めて説明。ただし、現場におけるやりにくさもあるため、今後、検討が必要であるとの見方を示した。

 愛知県医師会からは交互接種の年齢、静岡県医師会からは交互接種の効果について質問があり、釜萢常任理事が回答。12歳以上が対象であるとし、効果については十分なデータが揃っていないものの、ウイルスベクターワクチンの後にメッセンジャーRNAワクチンを接種した場合に中和抗体の上がり方が良好であったことを紹介した。

 この他、複数の医師会から2回接種を終えた医療機関や介護施設等でクラスターが発生したことなどの報告があり、接種が済んでいても一定の感染リスクがあることが共有された。

 (3)では、猪口雄二副会長が「新型コロナウイルス感染症患者受入病床確保調整業務支援事業の一部改正」として、実施要領の要件緩和と対象範囲の明確化を行ったことを説明。

 更に松本吉郎常任理事が、医療機関の新型コロナウイルス対策費を支援する補助金について、厚生労働省に郵送した申請書類が行方不明になっているケースがあるとの報道があったことを受け、厚労省に処理の改善と、医療機関から問い合わせがあった場合の善処を求めたことを報告した。

 次回は、10月22日に開催される予定となっている。

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映像配信 新型コロナウイルス感染症関係

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