会員の先生方におかれましては、日々の日常診療に加えて、マスクやガウンなどの防護具が不足する過酷な状況下にもかかわらず、新型コロナウイルス感染症の治療並びに感染拡大防止に向けた活動にも積極的に従事して頂き、深く感謝申し上げます。
人々を救いたいという思いから一心に診療に取り組まれる先生方の姿には、本当に頭が下がる思いがいたしております。
今、日本は、感染患者が日々増加を続け、医療崩壊がいつ起きてもおかしくない瀬戸際の状況にあります。また、感染者を診たというだけで医療従事者がいわれなき風評被害を受けるといった憂慮すべき事態も各地で散見されています。
これらの状況を踏まえ、日本医師会では、毎週開催している新型コロナウイルス感染症担当理事連絡協議会等を通じて、現場の意見や要望をお聞きするとともに、それらの声を基に、安倍晋三内閣総理大臣始め、加藤勝信厚生労働大臣、西村康稔経済再生担当大臣ら関係閣僚に対して、直接、その改善を求める要望を行っています。
また、感染者を一人でも減らすため、あらゆる場面を通じて、国民に行動変容をお願いするとともに、医療従事者への理解を求める活動も続けているところです。
医療崩壊を防ぐためには、正に日本の守護神とも言える存在の先生方を始めとした医療従事者を、何としても守っていかなければなりません。日本医師会は、常に先生方と共にあります。依然として改善されていない部分も多く、会員の先生方にはご迷惑・ご心配をお掛けしておりますが、今後も先生方が安心して診療に取り組んで頂けるよう、執行部一丸となって、その環境整備に努めて参ります。
先生方におかれましては、改善すべき点等ございましたら、遠慮なく、都道府県医師会を通じて、あるいは直接、日医にお申し出頂きますようお願いいたします。
この状況はいつまで続くか分かりませんが、「雲外蒼天」という言葉もありますように、雲は必ず晴れます。雲の上には青い空が待っています。その希望を持って一緒にがんばって参りましょう。