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平成29年(2017年)11月20日(月) / 南から北から / 日医ニュース

年賀状

 11月になるとそろそろ年賀状のことが気になり始める。
 まず、自分でつくるか、業者に頼むか。宛名は? パソコンの調子は大丈夫か? 何枚準備すればいいか等々である。
 毎年のことながら微妙な枚数で悩む。昨年は余ったから、今年はちょっと少な目で、または昨年は足りずにたくさん追加したから、今年は多めになど。結局毎年同じくらい購入し、足りないことが多いような気がする。
 毎年、気掛かりな相手が2名いる。
 一人は中学の頃の担任の先生だ。もう約30年間年賀状のやりとりをしている。今年の正月は立派な筆跡の年賀状が届いたが、いったい何歳になられているのだろう。年賀状が無事届くとホッとする。
 もう一人は臨床実習で初めて受け持った患者さんだ。その方は当時60代前半だった。元看護師だったこともあり、学生の私を温かく見守ってくれていた。それから毎年、年賀状のやりとりを行っている。国家試験に合格した時、研修医になった時、とっても喜んでくださった。もう20年も会っていない。本当に年賀状だけのやりとりである。
 一度だけ年賀状が届かない年があった。お独り暮らしだったので高齢でもあるし、心配になり、電話をしてみた。その年は年賀状を書くのがおっくうだったらしい。翌年からは印刷の年賀状に一言添えた形になっていた。
 今度の正月はお二人から届くだろうか。1年に1回年賀状だけのやりとりの方がたくさんいらっしゃるが、52円でつながっていられる年賀状は本当に素晴らしい文化だと思う。

(一部省略)

宮崎県 日州医事 第807号より

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