第2回未来投資会議が11月10日、首相官邸で開催され、横倉義武会長が出席した。
「未来投資会議」は、日本経済再生本部の下、第4次産業革命を始めとする将来の成長に資する分野における大胆な投資を官民で連携して進め、「未来への投資」の拡大に向けた成長戦略と構造改革の加速化を図るため、「産業競争力会議」及び「未来投資に向けた官民対話」を発展的に統合したもので、安倍晋三内閣総理大臣が議長、麻生太郎副総理が議長代理となり、成長戦略の司令塔として開催されている。
当日は、石原伸晃経済再生担当大臣の司会の下、「未来投資の推進」「医療・介護の未来投資と課題」について各委員より提言が行われた。
各委員の発表後、発言した横倉会長は、「医療の現場には300万人以上の方が従事しており、雇用誘発効果が大きく、特に地方の産業を支えている。医療は必要不可欠なライフラインであり、医療のないところに人は住めず、いわば医療は『まちづくり』と言え、その中心となるのが『かかりつけ医』である」と、その役割の重要性を強調。更に本年4月以降、日医が「かかりつけ医」養成のための研修会を開催し、延べ1万2000名の医師が受講したことなど、「かかりつけ医」の養成状況を説明した。
また、日医と経済界のリーダーらが集まって立ち上げた「日本健康会議」の活動状況(「健康なまち、職場づくり宣言2020」の採択等)や「医療等ID」の活用についても説明を行い、「健康寿命を延ばしていくことが重要だ」と指摘。その上で、時代に即してエビデンスに基づいた「改革」を進め、医療者側から引き続き提言していく意向を示した。
その後、安倍総理が、当日の提言内容についてパラダイムシフトの必要性を述べた後、「未来投資に向けた成長戦略は新たなステージに入る。今後は、目標時期を明確にし、逆算して実行計画を決めていきたい」と議論を総括。関係大臣に施策の具体化に向けた検討を指示し、会議は閉会となった。