AEDの普及・啓発を学生から
京都府立医科大学医学部医学科4年 天野 将明
突然ですが、現在日本では毎日およそ200人が心臓突然死で亡くなっていることをご存知ですか。
AEDが普及したことで一般市民でも電気ショックにより救命できる時代になりましたが、それでも利用率は依然として低いのが現状です。
そんななか、2014年――AEDが導入されて10年という節目――に「減らせ心臓突然死プロジェクト」が立ち上がり、さらに2016年には日本AED財団が設立されました。財団では、AEDの普及・啓発・教育及び訓練に関する取り組みによって心臓突然死からの救命が当たり前の世の中となり、健康で安心・安全な日常を確保することを目指しています。
そして2019年から有志の学生もプロジェクトに協力することになりました。
現在三つのプロジェクトにおいて学生主導で活動しています。
①倒れている人形に一次救命処置を施すリレー形式の運動会競技「救命の連鎖」:「心停止の予防」「早期認識と通報」「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」「二次救命処置」といった一連の流れを救命の連鎖と呼びますが、これらを小学校の運動会の競技とすることで小学生が楽しみながら学ぶことを目指して活動しています。
②女性へのAED使用率が低い現状を改善するためのプロジェクト「まもるまる」:倒れた人にすぐに被せ、被せたまま一次救命処置を行える「まもるまる」というシートを開発し普及することで、女性へのAED使用率向上を目指して活動しています。
③スポーツ観戦中の心臓突然死をゼロにすることを目指したプロジェクト「RED SEAT」:競技場において心停止で倒れた観客のもとに1分1秒でも早くAEDを届けるためにRED SEATという仕組みを導入してもらい、スポーツ観戦中の心臓突然死をゼロにすることを目指して活動しています。
これらのプロジェクトはすべて学生が考案したもので、AED財団の先生方のサポートを受けながらそれぞれ普及活動に取り組んでいます。
それ以外にも、財団が取り組んでいる「AED N@VI」のサポーターを増やす活動も行っています。
まだ本格的に活動を始めて間もないことに加え、COVID-19の流行により思うように活動できないことが多いのが現状ですが、私たち学生も自分たちのプロジェクトに取り組んだり、財団での取り組みに参加することを通じて、財団が掲げる活動目標に則り、一人でも多くの市民を救うことを目指していきます。
また、私たちは学年や地域を問わず一緒に活動を盛り上げていく仲間を探しています。
私たちの活動に興味のある方はぜひご連絡ください。心よりお待ちしています。
公益財団法人日本AED財団 WEB:https://aed-zaidan.jp/index.html
救命の連鎖 Facebook:https://www.facebook.com/aed.students
まもるまる Facebook:https://www.facebook.com/mamorumaru.aed
RED SEAT Facebook:https://www.facebook.com/RED-SEAT-Project-101973268206907/
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