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令和6年(2024年)6月26日(水) / 「日医君」だより / プレスリリース

診療所における新興感染症対策研修検討委員会(プロジェクト)答申について

 釜萢敏副会長は6月26日の定例記者会見で、「診療所における新興感染症対策研修検討委員会(プロジェクト)」が報告書を取りまとめ、去る6月11日に舘田一博委員長より松本吉郎会長に提出されたことを報告した。

 同報告書は、会長諮問「診療所を対象とした新興感染症対策研修の企画及び実践について」について検討した結果、取りまとめられたもので、3月24日に日本医師会会館で開催された「診療所における新興感染症対策研修」の内容等について触れられている。

 会見の冒頭、釜萢副会長は多くの国民が、全ての医療機関が感染症に対して可能な限り準備を整え、新興感染症発生時には、それぞれの医療機関が機能に応じて最大限の役割を担うことを期待していると指摘した。その上で、特に診療所については、対応能力を高める努力を継続的に行う必要があるとし、アップデートされた感染症対策能力を維持してもらうために研修を実施したことに言及。また、本研修は、各地域で研修を実施する指導的立場の先生を対象とし、各地で研修を企画・実施する際に必要な知識・知見・技術を身に付けることを目的としたものであることを報告した。

 研修の内容については、事前にe-learningで新興感染症概論等について学び、研修当日は、(1)手指衛生、(2)PPEの着脱、(3)検体の採取、(4)ゾーニング―実習を行ったとし、特に(4)については、具体的な図面を用いた診療所におけるゾーニングを学び、どの場所にどのような対応を取れば最適なゾーニングとなるかディスカッションを交わし、非常に有用であったとした。

 また、十分な広さを確保できないことが多い診療所については、診察時間を分けることによるゾーニングが有効であるとした上で、これから開設を予定している診療所については、あらかじめ感染対策をしやすい導線を考える等の対応を取ることが必要との認識を示した。

 更に、同副会長は、研修終了後、委員会を開催して事後検証を行い、受講者アンケートを基に課題の抽出と改善方策に関する検討を行ったことを紹介するとともに、アンケートについては、各地域で研修を企画・運営する上で大変参考になるものであることから、情報を集約、委員会の見解等コメントを添えた上で、講師・受講者・都道府県医師会に共有したことを報告した。

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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