モヒウディンCMAAO新会長と
モヒウディンCMAAO新会長と
アジア大洋州医師会連合(CMAAO)第37回総会が9月1日から3日まで、ダッカ(バングラデシュ)で4年ぶりに対面形式で開催され、角田徹副会長〔松本吉郎会長(CMAAO理事)代理〕、今村英仁常任理事(CMAAO事務総長)、村田真一弁護士(CMAAO法律顧問)が出席した。
参加は10医師会(日本、バングラデシュ、香港、インド、韓国、マレーシア、ネパール、パキスタン、フィリピン、シンガポール)、欠席は8医師会(オーストラリア、カンボジア、インドネシア、マカオ、ミャンマー、スリランカ、台湾、タイ)であった。オブザーバーとして世界医師会(WMA)が参加し、参加者総数は約40名であった。
1日目の理事会では、冒頭、今村事務総長から、2022年に清算されたニュージーランド医師会がCMAAOから退会することになるとの説明があり、これが承認されたことから、加盟医師会数は18となった。
続いて、役員改選が行われ、議長にシンガポール医師会のイエ・ウェイ・チョン理事、副議長にマレーシア医師会のコー・カー・チャイ前会長、財務役員に香港医師会のイー・シン・チャン理事が再選された。
また、事務総長に今村常任理事が、法律顧問に村田弁護士が再任された。
事務総長報告では、CMAAO定款・施行細則の改訂に向けて議論していくことを説明した。その他、昨年度議事録の承認、財務担当報告などが行われた。
総会式典は、今村事務総長の進行の下、バングラデシュ医師会のムスタファ・ジャラル・モヒウディン会長の歓迎あいさつ、カジ・ムハンマド・ワシク第39代会長(パキスタン医師会)による開会あいさつ並びに会長報告が行われた。
新会長就任式では、バングラデシュ医師会のモヒウディン会長が第40代会長(2023―2024年)に就任した。
カントリーレポートでは、各国医師会から1年間の活動報告が行われ、日本医師会からは、角田副会長が組織強化、かかりつけ医、新型コロナウイルス感染症対策、医療DX、医師の働き方改革、国際協力活動について説明した。
2日目には、武見太郎記念講演が行われ、モヒウディン会長の進行の下、バングラデシュ医師会のモハメド・シュトゥク・フサイン理事が「プライマリ・ケア:我々は今どこにいるのか」と題した講演を行った。
続いて、「コミュニティクリニック:シェイク・ハシナ・イニシアティブと呼ばれるUHC達成のためのバングラデシュの革新的なプライマリ・ヘルスケア・モデルが国連から評価された」と題した講演では、バングラデシュの取り組みが紹介された。
各国医師会からも、「プライマリ・ケア」に関する講演が行われ、日本医師会からは角田副会長がかかりつけ医に関する取り組みを紹介した。
3日目の総会では、バングラデシュ医師会により起草された「CMAAOダッカ宣言―パンデミックへの備えは強靭(きょうじん)なプライマリー・ヘルスケア・システムの上に築かれる」が採択された。
今後については、2024年はフィリピン医師会(テーマ:グローバルヘルスと気候変動)が、2025年はネパール医師会がCMAAO総会を開催することになった。