令和5年(2023年)3月5日(日) / 各地の医師会から / 日医ニュース
皆さんと共にイエローグリーンキャンペーンを全国運動へ!!~イエローグリーンキャンペーンをご存じですか?~―福島県医師会―
都道府県医師会だより
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写真1 みずいろ公園(本宮市)
写真1 みずいろ公園(本宮市)
『イエローグリーンは、愛する大切な人をタバコの煙から守りたい、あなたの心の色。』
福島県の原因別死亡割合の50%以上はがんであり、心疾患、脳血管疾患といった生活習慣病の死亡率は全国でも上位となっている。
その福島県において開催された「2020年日本禁煙学会学術総会福島大会(大会長:佐藤武寿福島県医師会長)」を契機に、大会実行委員会と福島県医師会が立ち上げたアウェアネスカラーのリボン着用やライトアップを行う「イエローグリーンキャンペーン」は今年で3年目を迎えている。
活動は佐世保、京都、福山でも継続して実施され、更に福島では一般社団法人Tobacco-freeふくしまを設立、福島県保健福祉部の後援、加えて三次喫煙まで踏み込んだ他県に類を見ない受動喫煙防止条例制定の機運も重なり、全県運動に拡大している。
ライトアップは、県内各地で公的機関や医療機関、企業、公共施設が参加し、テレビ新聞報道でも数多く取り上げられた。それぞれのライトアップは工夫によって電力消費も抑えられ、設置費用も決して高いものばかりではない(写真1)。
教育の中でもその取り組みは行われており、福島県保健福祉部健康づくり推進課では学童期から家庭内でたばこ問題を考えるきっかけとしてもらうため福島県下小学4年生から6年生を対象として、「ジュニアたばこ川柳コンテスト」を開催し、可愛らしく心に響く優秀5句を表彰している。
また、福島県タクシー協会との協働で加盟の県内全タクシー車両2500台がイエローグリーンリボンシールを貼り、県内を走行するという全国初の取り組みは特に大きな展開へとつながり、福島交通バスでも、禁煙週間中、福島市内を走行する全てのバスの中吊り広告に啓発ポスターが掲示された。
更に、サッカー明治安田生命J3リーグでは、福島ユナイテッドFCと、2023年はJ2昇格となったいわきFCのそれぞれのホームゲームで、また、プロバスケットボールチームの福島ファイヤーボンズによるイエローグリーンスペシャルマッチにおいて、スポーツを愛する家族層への受動喫煙対策が訴えられた。
その他、いわき市内3カ所のショッピングセンターでは、禁煙週間中の日曜日にいわき市公認ゆるキャラ「フラおじさん」参加の下で市民啓発イベントを同時開催し、幅広い年齢層への活動認知向上につなげることができた。
そして、今年2月19日には、たばこ問題の専門家を招いて、医療職ばかりでなく、行政職員、教職員、警察職員も対象とした学術集会が開催され、大変盛会であった(写真2)。
これらの多様な受動喫煙問題啓発の試みは、推進母体となる医師会と理解ある自治体、他医療関連団体の協力なしには前進できない。しかし、医師会が中心となって活動を行えば、各地の実情にあった市民参加型受動喫煙防止による健康づくり創出モデルが継続実施していくことができることは確かである。
今年こそ、世界禁煙デー・禁煙週間には、日本医師会と各都道府県医師会のご協力の下、各都道府県内1カ所以上でイエローグリーンライトアップを実施する全国キャンペーンに、皆様のお力添えをぜひ賜りたい。
本キャンペーンに関する詳細は、福島県医師会事務局にお問い合わせ願いたい。
(福島県医師会常任理事/福島県医師会タバコ関連問題対策委員長 齊藤道也)
福島県医師会ホームページ「イエローグリーンキャンペーン」
https://www.fukushima.med.or.jp/ygcarchive/ |