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令和4年(2022年)10月14日(金) / 「日医君」だより

第1回新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースに出席

 第1回新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースが10月13日、総理官邸とWEB会議で開催され、松本吉郎会長は総理官邸で、茂松茂人副会長と釜萢敏常任理事はWEBで参加した。

 同タスクフォースは、今冬、新型コロナウイルス感染症について、今夏を上回る感染拡大が生じる可能性があることに加えて、季節性インフルエンザも流行し、より多数の発熱患者が同時に生じる可能性があることを踏まえ、令和4年9月8日に取りまとめられた「Withコロナに向けた政策の考え方」の中に示された「基本的考え方」に則り、限りある医療資源の中でも高齢者・重症化リスクのある方に適切な医療を提供するための保健医療体制の強化・重点化を進めていくため、設置されたものである。

 当日は冒頭、岸田文雄内閣総理大臣があいさつを行い、まず、9月にWithコロナに向けた新たな段階への移行の全体像(下記PDFを参照)を示したことを踏まえ、「今後も科学的知見に基づきながら、できるだけ平時に近い社会経済活動が可能となるよう取り組んでいきたい」と述べ、同時流行の可能性に対して、先手先手で対策の準備を行う必要性を強調した。

 具体的には、同全体像に示された新たな療養の考え方を国民と改めて共有し実行に移すことや、新型のコロナワクチンの接種及びオンライン診療を始めとする外来等の保健医療体制の更なる拡充を進めていくと説明。そのためにも、同タスクフォースの参加団体の連携と協力が不可欠であるとするとともに、「国民の皆様への対策の周知・広報についても、一丸となって進めていきたい」と述べた。

 引き続き、非公開で議事が行われ、同時流行に関する対応について事務局より説明が行われた後、医療関連団体[日本医師会の他、日本薬剤師会、日本小児科医会、日本病院会(四病院団体協議会代表)]、アカデミア、経済団体、自治体がそれぞれ意見を述べた。

 松本会長は、まず、「同時流行が起きた時、最も重要となるのは診療・検査医療機関である」と強調。診療・検査医療機関については、10月11日に加藤勝信厚生労働大臣からも協力要請を受けたことに触れ、日本医師会が、これまでも繰り返し都道府県医師会や郡市区医師会に対して、1.地域を取りまとめて診療・検査医療機関を増やし、また、公表率を100%に近づけること2.診療時間外や休日、連休や年末年始での診療体制の強化3.陽性と判定した自宅療養者への診療4.かかりつけの患者以外への対応―を要請してきたことを紹介した。

 更に、松本会長は、「各地域の医師会、医療機関も、懸命にご尽力頂いている」と述べた上で、超高齢社会であることから、重症化リスクのある患者を多数診ている医療機関も数多く、自身の診療所では発熱外来ができないケースもあることを説明。そうした事情も踏まえ、同時流行への対応として、地域医師会等によるセンター方式が打ち出されたことに感謝の意を示した他、発熱外来への財政支援も重要とした。

 また、これらと併せて、感染者、患者を増やさないためにもコロナワクチン接種の推進が必要とするとともに、国民に向け、医療のかかり方及び行動変容への広報活動にも日本医師会として取り組んでいく姿勢を示した。

 その上で松本会長は、「国民の生命と健康を守ることが第一であり、患者さんを適時、適切に医療につなげていくため、日本医師会としても、本日ご参集の各団体を始めとした関係者と連携を密にしながら、全力で難局を乗り越えて行く」との決意を示した。

◆With コロナに向けた政策の考え方(PDF)
令和4年9月8日 新型コロナウイルス感染症対策本部決定

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