閉じる

平成30年(2018年)12月5日(水) / 日医ニュース

医療のICT化、大規模災害時の連携推進を目指して

医療のICT化、大規模災害時の連携推進を目指して

医療のICT化、大規模災害時の連携推進を目指して

 日本医師会・日本歯科医師会役員意見交換会が10月30日、日医会館で開催された。
 小玉弘之常任理事の司会で開会。冒頭あいさつした堀憲郎日歯会長は、「横倉会長の強いリーダーシップの下、『受動喫煙防止対策の強化』『控除対象外消費税問題解消のための提言』の取りまとめなどを行うことができた」として、感謝の意を示した上で、「本日の会が実りあるものとなるよう、期待している」と述べた。
 横倉義武会長は、「日頃からいろいろなことで、堀会長にはご相談させて頂いている。口腔管理は健康を保つ上でも非常に重要なことと考えており、今後も協力をお願いしたい」とあいさつした。
 引き続き、中川俊男副会長が、三師会・四病院団体協議会で取りまとめた「控除対象外消費税問題解消のための新たな税制上の仕組みについての提言」のポイントや、提言公表後の動きなどについて説明。年末の税制改正大綱の取りまとめに向けて、一層の協力を求めた。
 「医療分野のICT」については、まず石川広己常任理事が、「医療分野専用のネットワークの構築を目指していること」「次世代医療基盤法に規定された認定匿名加工医療情報作成事業者となるべく、準備を進めていること」などを報告。
 牧野利彦日歯副会長が、日歯会員の中にはオンライン資格確認等を導入するための費用負担に懸念をもつ者がいるとしたことに対しては、「費用負担については、日医からも厚生労働省に問題提起している」と述べ、理解を求めた。
 長島公之常任理事は、「医療分野でのICT化を進めるためには真正性、本人性の確認ができることが大事であり、そのためにも医師資格証は重要なアイテムになる」と強調。活用の場を広げるための協力を求めたのに対して、杉山茂夫日歯常務理事は理解を示す一方、普及のための懸案事項として、「認証局を設置するためには多額の費用が掛かる」「明確なユースケースをどのように示すことができるか」などを挙げた。
 小玉剛日歯常務理事は、大規模災害時のJMAT活動について、都道府県レベルで、医師会と歯科医師会が協定を結んでいるのが3県にとどまることに触れ、「その数を増やすことで更に連携を強化していきたい」と説明。石川常任理事は、身元確認等への歯科医師の協力は不可欠であるとして、引き続いてJMATへの参加を求めた。
 佐藤保日歯副会長は、がん患者に対する周術期の口腔健康管理における医師、歯科医師の連携の重要性を指摘。羽鳥裕常任理事は、「地域の歯科医師が医療機関に出向いて口腔健康管理を行うことも、ぜひ検討して欲しい」とするとともに、今後の認知症予防への関与も要望した。
 その他、今村聡副会長は、各地域における糖尿病重症化予防に向けた医師、歯科医師の連携推進、都道府県版の日本健康会議の開催・設置に対する協力を求めた。

戻る

シェア

ページトップへ

閉じる