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平成28年(2016年)1月5日(火) / 日医ニュース

日本医師会 10大ニュース 2015

1 研修医の会費減免(無料化)実施を決定

 医師会組織強化検討委員会(委員長:小山田雍秋田県医師会長)が昨年3月に取りまとめた「医師会組織強化に向けた提言」に基づき、研修医の会費減免(無料化)を平成27年度から実施することを、平成27年度第1回理事会(昨年4月21日開催)で決定した。
 その目的は、明日のわが国の医療を担う研修医に対し、日医が広く門戸を開き、協働を呼び掛けるメッセージとすることにあり、(1)日医医師賠償責任保険に加入しない研修医の会費無料化(年額6,000円)(2)医賠責に加入する研修医の会費部分(6,000円)の減額とともに、『日医ニュース』『日医雑誌』は現物の送付から日医Libでの対応に変更することとした。

研修医会費減免(無料化)の実施について

2 「医師主導による医療機器の開発・事業化支援事業」を開始

 現場の医師のアイデアに基づいた医療機器の開発・事業化を進めていくため、「医師主導による医療機器の開発・事業化支援事業」を昨年6月から開始した。
 大学や研究機関に勤務している医師のみならず、開業医からも多くのアイデアが寄せられており、更なる登録を目指して、今年は開発事例の紹介などを目的としたセミナーを各地で開催する予定としている。

医師主導による医療機器の開発・事業化支援を開始

3 ダライ・ラマ法王来日記念講演会を開催

日本医師会 10大ニュース 2015 ダライ・ラマ法王来日記念講演会を昨年4月4日、日医会館大講堂で開催。講演会終了後には、西洋シャクナゲの苗木を日医の玄関脇に記念植樹した。
 講演の中で法王は、医療者を「人の苦痛を除き、人のために尽くす菩薩のような人だ」とするとともに、「知識と技術に加えて、思いやりの心があってこそ、完璧な医療と言える」として、思いやりの心をもって患者に接することを要望した。

ダライ・ラマ法王来日記念講演会

4 「日医かかりつけ医機能研修制度」の開始を決定

 日医が考える本来の「かかりつけ医」機能のあるべき姿を更に充実・強化することを目的に、「日医かかりつけ医機能研修制度」を本年4月を目指して、実施することを平成27年度第7回理事会(昨年10月20日開催)において決定した。
 本研修制度の実施主体は都道府県医師会とし、日医は全国共通の研修内容を示し、本研修制度を全国で活用してもらうことでかかりつけ医を支援することを目指している。

「日医かかりつけ医機能研修制度」を平成28年4月を目指し実施することを決定

5 都道府県医師会と共に「医療事故調査等支援団体」に 10月には「日本医師会・医療事故調査費用保険」を創設

 昨年10月から医療事故調査制度がスタートするのを前に、都道府県医師会と共に、昨年8月6日付で「医療事故の判断に関する相談」や「調査手法に関する助言」などを行う「医療事故調査等支援団体」となった。
 更に、10月には会員の先生方の経済的な負担を少しでも軽減し、ご遺族に対して十分な院内調査を実施できる環境を整えるため、「日本医師会・医療事故調査費用保険」を創設した。

都道府県医師会と共に「医療事故調査等支援団体」に
医療事故調査制度院内調査費用保険を創設

6 医師偏在解消策検討合同委員会「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」を公表

日本医師会 10大ニュース 2015 全国医学部長病院長会議と共に設置した医師偏在解消策検討合同委員会で検討を重ね、「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」を取りまとめ、昨年12月2日に公表した。
 提言は、(1)医師キャリア支援センターの設置(2)出身大学がある地域での臨床研修(3)病院・診療所の管理者要件への医師不足地域での勤務経験の導入(4)地域ごと診療科(基本領域)ごとの医療需要の把握(5)医学部入学定員の削減と新たな医学部設置認可の差し止め─が大きな柱となっている。

医師偏在解消策検討合同委員会「医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言」を公表

7 横倉会長が中央防災会議委員に

 横倉義武会長が、被災者健康支援連絡協議会の代表として、昨年6月9日付で中央防災会議委員に就任した。6月17日に記者会見した横倉会長は、「大変重要な責務を負った」との認識を示すとともに、日本の医療、保健、介護の関係団体を結集し、次の大規模災害に備えていく決意を示した。

6月9日付で横倉会長が中央防災会議委員に

8 台湾医師会・台湾路竹会とiJMAT協定を締結 「日本医師会『三学会合同熱傷診療支援医師団』」を派遣

日本医師会 10大ニュース 2015 横倉会長は昨年7月30日、石井正三常任理事と共に台湾を訪れ、台湾医師会並びに台湾路竹会との間で「災害時の医療・救護支援における医師の派遣と支援体制の相互承認に関する日本医師会と各国医師会との間の協定」を締結した。
 これに先立って、日医では6月に台湾のテーマパークで発災した粉塵爆発事故への医療支援のため、「日本医師会『三学会合同熱傷診療支援医師団』」を派遣。11月12日に台湾で行われた「第68回台湾医師節慶祝大会」において、馬英九総統から、これらの支援に感謝の意が示されるとともに、台湾医師会からの感謝状が公務で出席できなかった横倉会長の代わりに今村定臣常任理事に直接手渡された。

日医 台湾医師会・台湾路竹会とiJMAT協定を締結
台湾粉塵(ふんじん)爆発事故における「日本医師会 三学会合同熱傷診療支援医師団」の活動を報告

9 日医・日本医学会合同で『HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引』を作成

日本医師会 10大ニュース 2015 HPVワクチン接種後に症状が生じた患者への対応等を示した『HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引』を日本医学会と合同で作成。昨年8月19日に髙久史麿日本医学会長と共に記者会見した横倉会長は、『手引き』が医療機関で広く活用され、患者の適切な治療へとつながることに期待感を示した。

日医・日本医学会合同で『HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引き』を作成

10 かかりつけ医のための認知症マニュアルを作成

日本医師会 10大ニュース 2015 日常診療において、認知症患者と接する機会の多いかかりつけ医に認知症への理解を更に深めてもらうため、『かかりつけ医のための認知症マニュアル』を作成した。本マニュアルには、予防のためのリスクや疾病の管理、診察やケアのポイント、専門医療機関に紹介する際の診療情報提供書の具体的記載方法などが紹介されている。

日本医師会編による『かかりつけ医のための認知症マニュアル』を作成

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