医学生の交流ひろば
米国内科学会Student Committee
復旦大学上海医学院臨床医学科4年 飯島 由佳
【概要】
米国内科学会は会員数16万3千人を擁し、世界162か国に会員を有する国際的な内科学会です。私たち米国内科学会日本支部Student Committeeは、日本支部の学生委員会として、日々活動をしております。2021年度は全国から14名の多様なバックグラウンドを持った医学生会員が様々な企画運営に携わっています。
2020年度には、医学生を対象とした海外キャリアに関する意識調査アンケートを行い、ニーズに沿ったUSMLE受験や国際的なキャリア形成に関するイベントの企画を行いました。また、2021年度からは、英語によるクリニカルコミュニケーションや症例プレゼンテーションに関する勉強会も定期的に行い、メンバーの多様な興味分野に合わせて、USMLE自習室・勉強会の運営、総合診療、キャリアインタビュー企画、公衆衛生分科会やアカデミック分科会によるジャーナルクラブなど様々な勉強会を開催しました。
年間活動の集大成として、毎年6月に開催される米国内科学会日本支部年次総会では、学生主体の演題発表をしています。世界のリーダーとして活躍できる医療者を目指し、勉学に励みながら、仲間と切磋琢磨しています。
【2022年度の理念】
ミッション:国際的な医師を目指す医学生のコミュニティの提供
ビジョン:グローバルなヘルスケアのリーダー育成
バリュー:多様性を認め合い、お互いを尊重し、刺激を受けて相互に学びや交流を楽しむ
【活動紹介】
・Clinical Dojo:ハワイ大学の野木真将先生にご指導いただき、実際の症例を元に英語でPBLを行っています。
・USMLE自習室・勉強会:米国の医師国家試験であるUSMLEのオンライン自習室や勉強会を運営しています。全国の医学部の約40名が共に勉強しています。USMLE勉強会は、実際に問題を一緒に解き、USMLE受験のバイブルであるFirst Aidの内容を日本語でわかりやすく解説し、その後問題のテーマに関するディスカッションを行っています。
・総合診療:日本や海外の総合診療に関するリサーチを行い、留学など海外に興味のある人に役立つ記事をホームページ上で公開しています。
・キャリアインタビュー:国際的で多様なキャリアを歩んできたロールモデルとなる先生方のインタビュー記事を作成し、ホームページ上で公開しています。
・公衆衛生分科会:ハーバード公衆衛生大学院教授イチロー・カワチ先生のオンライン英語講義「Society and Health」を一緒に受講し、厚生労働省の松本晴樹先生のリードのもと、ディスカッションを行っています。また、登録者1,000名を超えるFacebook group「海外公衆衛生大学院留学 School of Public Health Japanese Community」の有志とコラボ企画を立ち上げ、米国から豪華ゲスト3名をお呼びした「海外MPH/MSパネルディスカッション」を開催しました。120名程の参加者と共に、パブリックヘルス分野における一流のグローバルキャリアに大切な心構えについて学びました。
・アカデミック分科会:英語と日本語の論文や興味分野の抄読会・勉強会・ディスカッションを通して、参加者間で学術的な交流を行っています。
・「野望の会」:スライド発表を通して、メンバーのこれまでのバックグラウンドや野望(将来の夢)、キャリア観、興味・関心を打ち明けて、交流しています。
・その他:詳細はホームページや公式SNSからご覧いただけます。
【2022年度ACP日本支部年次総会のご紹介】
2022年6月25日(土)・26日(日)に現地開催+オンデマンドのハイブリッドという形で開催しました。大会テーマは、「オスラー医学への回帰―患者に根ざした科学の再考―」A Return to Osler―Rethinking Patient-Oriented Science for Internists―でした。
Student Committeeは、6月25日(土)に「医療倫理を症例から考える~適切な治療・ケアとは?~」について演題を発表しました。2チームに分かれ、英語で医療倫理のケースについて検討し、ディスカッションを行いました。
【メンバー募集】
私たちは年に一度、ホームページや公式SNSを通してメンバー募集を行っています。米国内科学会Student Committeeでは、グローバルな志を持つ全国の医学生とつながることができ、国際的な学会で演題発表を行う貴重な経験ができます。また、国際的に素晴らしい活動をされているACPのOB・OGの先生方とつながり、一緒に活動できるチャンスがあります。
Facebook:https://www.facebook.com/ACPSCJapan
WEB:https://acpjcsc2021.wixsite.com/official
Twitter:https://twitter.com/acpsc_japan
※寄稿:2022年5月
※寄稿者の所属は寄稿時のものです。
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- No.4 2013.01
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- No.2 2012.07
- No.1 2012.04
- 医師への軌跡:塚田(哲翁) 弥生先生
- Information:Summer, 2022
- 特集:「病床」がみえる
- 特集:なぜ病床はすぐに増えないのか?
- 特集:医療の必要性に応じ、適切な病床を使う
- 特集:病床を効率良く使う~ベッドコントロール~
- 特集:病床を効率良く使う~退院支援と地域包括ケア~
- 特集:どれだけの病床を確保すべきか
- チーム医療のパートナー:総合病院の歯科医師
- Blue Ocean:埼玉県|本淨 桃里先生(深谷赤十字病院)
- Blue Ocean:埼玉県|福岡 謙徳先生(秩父市立病院)
- 医師の働き方を考える:医師の視点で施策に携わり地域住民の健康増進に尽力する
- 日本医師会の取り組み:医師年金のすすめ
- グローバルに活躍する若手医師たち:日本医師会の若手医師支援
- 医学生大募集! ドクタラーゼの取材に参加してみませんか?
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