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令和5年(2023年)6月20日(火) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

規制改革推進会議 医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおけるNPの議論について

日本医師会定例記者会見 5月24日

規制改革推進会議 医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおけるNPの議論について

規制改革推進会議 医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおけるNPの議論について

 釜萢敏常任理事は、日本医師会及び日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会が合同で、ナースプラクティショナー(NP)に関する声明「規制改革推進会議医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおけるナースプラクティショナー(NP)の議論について」(下掲)を取りまとめたことを報告した。
 今回の声明は、規制改革推進会議 医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおいて、NPの創設を求める意見が出される中で、(1)在宅医療における課題への対応、(2)特定行為研修の推進―に関する考えを取りまとめたものとなっている。
 (1)では、①医療機関及び訪問看護ステーションが共に連絡体制について今一度確認し、連携を強化することが第一に行われるべきである②医療の安全の確保、医療事故に対する責任の所在、新たな職種が実際の不足場面で役割を担えるか等、根本的な議論が不可欠であり、十分な議論無しに判断が下されれば、日本の将来の医療提供体制に悪影響を及ぼす懸念がある―こと等を主張。その上で訪問看護師が抱える困難や、医師や医療機関に対する要望にもきちんと耳を傾け、改善すべきところは改善していくべきとしている。
 また、(2)では、特定行為研修を修了した看護師であれば、褥瘡(じょくそう)の処置や気管カニューレの交換などを、患者の通院や医師の訪問を要せず行えるメリットがあることを説明。今後、在宅医療分野における特定行為研修を推進していくためにも、医師側においても制度を理解し、積極的に活用・支援していく必要があり、引き続き、制度の周知に努めるとともに、研修の推進に協力していくとの考えが示されている。
 同常任理事は、まず、NPについて、「アメリカのように医療現場で役割を担っている国もあるが、国によって医療提供体制は異なり、日本で本当に必要であるのか、しっかり検討する必要がある」と指摘。声明については、国民の生命・健康を守る立場から取りまとめたものであると強調した。
 その他、同常任理事は、日本医師会として、現場で実際に訪問看護師が、医師との連絡がつかず、その対応に苦慮した事案を把握するため、4月下旬から5月中旬にかけて、訪問看護ステーションを対象に、医師との連絡体制に関する緊急調査を実施したことを報告。「結果については現在集計中であるが、連絡体制の問題で患者さんの状態が悪化したという事例は非常に少なく、規制改革推進会議が求めているような、看護師が診療して処方をするという新たな資格を創設しなければ解決できない状況にはない」と強調。集計結果については、まとまり次第、公表する意向を示した。

令和5年5月24日

規制改革推進会議医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおけるナースプラクティショナー(NP)の議論について

日本医師会
日本病院会
全日本病院協会
日本医療法人協会
日本精神科病院協会

 現在、規制改革推進会議医療・介護・感染症対策ワーキンググループにおいて、 在宅医療における課題を解決するものとして新たな資格(ナースプラクティショナー、以下NP)の創設を求める意見が出されています。
 我々は、国民の健康・生命を守る立場から、以下の通り考えます。

1.在宅医療における課題への対応
 現在のNPに関する主張は、主に、在宅医療において、訪問看護師と医師との連絡がうまくいかず、患者さんへの対応が遅れるケースがあるとの指摘のもとで行われています。しかし、そうした医療機関の外での事態については、医療機関及び訪問看護ステーションがともに連絡体制について今一度確認し、連携体制を強化することが第一に行われるべきことです。緊密な連絡体制の構築は、在宅医療の実施にあたって当然なされなければならないものであり、その点を改善しないまま、新たな資格により看護師が診断・処方をすれば解決するということはあり得ません。
 また、医療の安全の確保、医療事故に対する責任の所在、新たな職種が実際の不足場面で役割を担えるかなど根本的な議論が不可欠であり、十分な議論なしに判断が下されるのであれば、日本の将来の医療提供体制にとって、悪影響を及ぼすことが懸念されます。
 他方、地域の在宅医療を面で支える体制を早急に構築することが大切となります。訪問看護師が抱える困難や、医師や医療機関に対する要望にもきちんと耳を傾け、改善すべきところは改善していく所存です。

2.特定行為研修の推進
 日本医師会が、在宅医療を行っている医師を対象に行ったヒアリングでは、訪問看護師との連携がうまく取れている場合には、必ずしも特定行為研修の必要性を感じないという声もありました。ただ、特定行為研修を修了した看護師であれば、褥瘡の処置や気管カニューレの交換など、患者が通院したり医師が訪問せずに行うことができたりするなどのメリットもあることから、今後、在宅医療分野における特定行為研修を推進していくことは必要と考えます。
 そのためには、医師側も特定行為研修制度をしっかり理解し、手順書の作成や実習の受け入れなど、積極的に活用・支援していくことが求められます。引き続き、制度の周知に努めるとともに、研修の推進に協力してまいります。

◆会見動画はこちらから(公益社団法人 日本医師会公式YouTubeチャンネル)

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