

松本吉郎会長は10月15日、デジタル庁を訪問し、古川俊治デジタル大臣に大臣就任への祝意を伝えるとともに、医療DXを巡る課題について意見交換を行った。
会談では、株式会社メドレーが提供する「@link(アットリンク)」などへの不正アクセスが起きたことを受けて、医療機関のサイバーセキュリティ対策が話題となり、侵入を完全に防ぐことが難しい中、攻撃を受けることを前提とした備えが必要との考えで一致。また、松本会長は金融機関のワンタイムパスワードなどの対策にも触れながら、「医療情報の漏えいやランサムウェアによるシステム停止が診療に及ぼす影響は甚大だが、対策に必要な費用や専門人材の確保については、厳しい経営状況にある医療機関にとって大きな負担となる」として、国からの支援を求めた。
さらに電子カルテや医療情報共有の仕組みについては、使いやすさや導入・運用コストを含めて意見を交わした。その中で古川デジタル大臣は、電子カルテの普及自体を目的とするのではなく、必要な情報を適切に共有し、患者にとって有益な医療につなげることが重要であると指摘。「標準仕様の電子カルテなどを通じて、必要な情報を閲覧できる環境を整え、導入費用を把握するモデル事業にも取り組んでいきたい」とした。
その他、会談では、医療機関の老朽化や建て替え費用の上昇、病床稼働率の低下などにも話が及び、病院の再編に当たっては、公立・公的病院の役割や地域の医療需要を見極めた上で、施設整備だけでなく、患者数など地域ごとの実情を踏まえた体制づくりが必要であることなど共通認識を確認した。
また、会談の最後には松本会長が医療現場の負担軽減と、国民・患者に安全・安心で質の高い医療を提供する医療DXの実現に向け、日本医師会として引き続き協力する考えを伝え、両者が協力して医療DXを推進することを確認した。



