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令和5年(2023年)5月25日(木) / 「日医君」だより

医療・介護関係12団体で「医療・介護における物価高騰・賃金上昇への対応を求める合同声明」をまとめる

 日本医師会は5月25日、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、全国医学部長病院長会議、全国老人保健施設協会、全国老人福祉施設協議会、日本認知症グループホーム協会と共に、「医療・介護における物価高騰・賃金上昇への対応を求める合同声明」を取りまとめ、公表した。

 合同声明では、「急激な物価・賃金高騰の状況にある中で、公定価格により運営する医科歯科医療機関、薬局、介護施設等は、価格に転嫁することができず、物価高騰と賃上げへの対応には十分な原資が必要であること」「こども・子育て、少子化対策の財源を捻出するため、診療報酬・介護医報酬の抑制、医療機関収支の適正化等を行うべきとの意見もあるが、そのために病や障害に苦しむ方々のための財源を切り崩してはならないこと」を指摘。

 その上で、国民の生命と健康を守るため、全就業者の約12%(約800万人)を占める医療・介護分野の就業者がしっかりと役割を果たせるよう、医療・介護分野における物価高騰・賃金上昇に対する取り組みを進める必要があるとして、「骨太の方針」に、令和6年度のトリプル改定での物価高騰と賃上げへの対応を明記し、必要財源を確保することを強く求めている。

 合同声明の全文は以下のとおり。

 

医療・介護における物価高騰・賃金上昇への対応を求める合同声明
令和5年5月25日


 エネルギー価格の高騰や、それと相まって人件費の上昇をはじめとする急激な物価・賃金高騰の状況にあります。しかしながら、公定価格により運営する医科歯科医療機関、薬局、介護施設等は、価格に転嫁することができず、物価高騰と賃上げへの対応には十分な原資が必要です。

 一方で、こども・子育て、少子化対策の財源を捻出するため、診療報酬・介護報酬の抑制、医療機関収支の適正化等を行うべきとの意見もあります。こども・子育て、少子化対策は大変重要な政策ですが、病や障害に苦しむ方々のための財源を切り崩してはなりません。

 国民の生命と健康を守るため、全就業者の約12%(約800万人)を占める医療・介護分野の就業者がしっかりと役割を果たせるよう、医療・介護分野における物価高騰・賃金上昇に対する取組を進める必要があります。

 国民に不可欠な医療・介護を確保するため、「骨太の方針」に、令和6年度のトリプル改定での物価高騰と賃上げへの対応を明記していただき、必要財源を確保することを医療・介護界全体で強く求めます。



公益社団法人日本医師会
会長 松本 吉郎
公益社団法人 日本歯科医師会
会長 堀 憲郎
公益社団法人 日本薬剤師会
会長 山本 信夫
公益社団法人 日本看護協会
会長 福井 トシ子


四病院団体協議会    
一般社団法人 日本病院会
会長 相澤 孝夫
公益社団法人 全日本病院協会
会長 猪口 雄二
一般社団法人 日本医療法人協会
会長 加納 繁照
公益社団法人 日本精神科病院協会
会長 山崎 學
一般社団法人 全国医学部長病院長会議
会長 横手 幸太郎
公益社団法人 全国老人保健施設協会
会長 東 憲太郎
公益社団法人 全国老人福祉施設協議会
会長 平石 朗
公益社団法人 日本認知症グループホーム協会
会長 河﨑 茂子

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