第2回新型コロナ・インフルエンザ同時流行対策タスクフォースが10月18日、厚生労働省とWEB会議で開催され、松本吉郎会長と茂松茂人副会長はWEBで参加した。
議事は、(1)国民への呼びかけ方針、(2)その他―についてであった。
(1)では、冒頭、厚労省事務局より、前回会議での指摘を踏まえ取りまとめた、「新型コロナ・インフルエンザの同時流行を見据えた感染状況に応じた国民の皆様への呼びかけ(案)」について説明が行われた。
その中では、1.感染が落ち着いている2.感染者の増加が見られ同時流行(又は新型コロナ/インフルの感染拡大)の兆しが見える3.同時流行(又は新型コロナ/インフルの感染拡大)により医療のひっ迫が懸念される―という三つの状況に応じて、リーフレットやSNS、ネット広告、テレビCM等、さまざまな媒体を用いて国民向けの周知・広報を実施していく意向が示された。
引き続き、出席団体からそれぞれの取り組みや、今後の広報方針等について意見が述べられた。
松本会長からは、まず、定例記者会見を通じ、早期のワクチン接種推進と基本的な感染防止対策の継続の意義を説明してきたことを報告。また、公式YouTubeチャンネルではオンラインセミナーとして、コロナの罹患後症状やワクチン接種を呼び掛ける動画を掲載し、数多く視聴されていることを紹介するとともに、同時流行に備えた呼び掛けとしては、コロナワクチンの効果や、インフルエンザワクチンとの同時接種が可能なこと等を説明した動画を、10月5日より公開していることを説明した。
一方、前回会議で、一定条件を満たせば、電話やオンラインでのインフルエンザ診療と薬の処方が認められるとされたことに対して、単に同時流行期の標準的手段とするのではなく、「地域の実情に応じて行われるべき」とし、地域の医療機関を受診することが基本であるとの認識を改めて強調した。
更に、国民への呼び掛けに当たり、「政府が示した案は、あくまでも同時流行により今夏を超える感染拡大が起きた場合の取り組みであることを国民に理解してもらえるようなPR方法であるべき」と指摘するするとともに、日本医師会としては10月14日付で、都道府県及び郡市区医師会に対し、同時期流行を見据えた発熱外来のいっそうの拡充を要請したことを報告した。
協議会の最後にあいさつを行った加藤勝信厚労大臣は、同時流行に向け、適切なメッセージを国民に発信するとともに、同時流行下では重症化リスクの高い人への適切な医療提供が重要とした。
また、「発熱外来と医療提供体制、相談体制の充実と構築を図るとともに、解熱鎮痛剤等の薬、検査キットの円滑な供給、ワクチン接種の推進、感染防止対策の徹底に取り組んでいく」と述べるとともに、国民への事前の丁寧な情報提供、重症化リスクに応じた外来受診や療養協力の呼び掛け等を関係団体と一丸になって進めるとし、10月下旬から厚労省が行う情報発信に合わせ、各関係団体からも積極的な情報発信をお願いしたいとした。
問い合わせ先
日本医師会地域医療課、健康医療第二課 TEL:03-3946-2121(代)