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令和4年(2022年)6月20日(月) / 日医ニュース

室伏スポーツ庁長官に「運動・健康スポーツ施策に関する提言書」と「健康スポーツ医学実践ガイド」を贈呈

室伏スポーツ庁長官に「運動・健康スポーツ施策に関する提言書」と「健康スポーツ医学実践ガイド」を贈呈

室伏スポーツ庁長官に「運動・健康スポーツ施策に関する提言書」と「健康スポーツ医学実践ガイド」を贈呈

 羽鳥裕常任理事は6月15日、日本医師会の運動・健康スポーツ医学委員会の津下一代委員長(女子栄養大学特任教授)と共にスポーツ庁を訪問。室伏広治スポーツ庁長官に、このほど日本医師会が取りまとめた「運動・健康スポーツ施策に関する提言書」及び「健康スポーツ医学実践ガイド 多職種連携のすゝめ」を手渡した。
 同提言書は、コロナ禍で在宅時間が長くなり、運動の医学的効果が改めて見直され、疾病に対する運動療法の知見も大きく様変わりしている中、人生100年時代の生涯にわたる健康づくりのためには多方面の関係者が連携していくことが不可欠であり、運動に対する医療の関わりも重要であることを説明。その上で、スポーツと医療の連携を促進し、スポーツ医科学を基にした正しいスポーツの習慣化を国民に広げるために必要なこととして、
(1)地域の運動に関連する施設や医療者、指導者等の情報を見える化した「運動関連資源マップ」を展開し、運動実施者と運動環境(場)・専門家(人)のマッチングを推進する。
(2)スポーツを通じた健康増進を目指し、スポーツ庁の「運動・スポーツ習慣化促進事業」において医療分野との連携を強化する。
(3)科学的根拠に基づいて、安全かつ効果的なスポーツの実施が推進されるよう、スポーツと健康・医療に関する研究を推進するとともに、スポーツを行うことが生活習慣の一部となり、医学的支援が必要な方も含め、一人でも多くの方が安心してスポーツに親しむ社会が実現するように、スポーツ庁の「Sport in Life 推進プロジェクト」を推進する。
 ―の三つの提言を行っている。
 また、同実践ガイドは、会内の運動・健康スポーツ医学委員会が会長諮問「運動を健康維持に役立てる具体的な方策―関係者の連携推進と臨床に役立つテキストの検討―」を受け、令和2年度、3年度の2年間にわたり、8回の委員会を開催し検討を重ねて取りまとめられたもので、一冊で健康スポーツの知りたいことが網羅されている。日本医師会認定健康スポーツ医及び都道府県医師会には送付済みであり、今後各種関係団体にも贈呈する予定。販売も行っている。
 贈呈後の意見交換で室伏スポーツ庁長官は、提言に謝意を示した上で、「スポーツは心とからだの健康に寄与できる」と強調。スポーツ庁の「Sport in Life 推進プロジェクト」などにおいても、日本医師会と引き続き協力していく意向を示した。
 また、津下委員長と羽鳥常任理事が、現在の医学部教育のカリキュラムでスポーツの知識を学ぶ機会が少ないことへの問題意識を述べたことに対し、室伏スポーツ庁長官も同様の認識を示すとともに、「今後も医療とスポーツの連携を進めていきたい」とした。

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