1 医療関係団体と共に「新型コロナウイルス感染症の爆発的拡大への緊急声明」を公表
中川俊男会長は昨年7月29日、緊急記者会見を行い、わが国で新型コロナウイルス感染症の感染が全国的に急拡大していることを受けて、日本医師会を始めとした9つの医療関係団体で取りまとめた「新型コロナウイルス感染症の爆発的拡大への緊急声明」を公表。政府に対して、緊急事態宣言の対象地域を全国とすることなどを求める緊急要請を行った。
2 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、全会員に更なる協力をお願いする中川会長名の書簡を郵送
新型コロナウイルス感染症の爆発的な感染拡大が全国規模で起きていることを受けて、中川会長は感染拡大の徹底的な抑え込みと医療提供体制の維持への更なる協力を改めて求める書簡を昨年8月17日付けで、全会員に郵送した。
3 日本医師会の要望を受け、医療計画の6事業目に「新興感染症等対策事業」が加わることが決まる
2021年の通常国会で改正医療法が成立し、日本医師会が求めていたとおり、都道府県医療計画の6番目の事業として「新興感染症等対策事業」が加えられることになった。日本医師会では、次期医療計画が2024年からとなっていることから、必要な施策の前倒しを引き続き求めている。
4 新型コロナ対応で全国知事会や日本経済団体連合会と連携強化を図る
新型コロナウイルス感染症対策だけでなく、わが国の医療提供体制の充実に努めていくため、全国知事会と2回の意見交換会を開催。また、経団連に対して、自宅療養あるいは入院調整中に症状が悪化してしまうケースが増えたことを踏まえ、会員企業が保有する研修施設等の提供を求めるなど、協力関係の強化を図った。
5 「新型コロナウイルス感染症患者受入病床確保対策会議」を設置し、具体的方策をまとめる
新型コロナウイルス感染症患者の急増に伴って、医療機関が入院を受け入れられないケースが生じる状況の中で、四病院団体協議会並びに全国自治体病院協議会と合同で「新型コロナウイルス感染症患者受入病床確保対策会議」を設置。厚生労働省も参加の下に、2回の会議を開催し、病床確保に向けた具体的な方策を取りまとめ、昨年2月3日の定例記者会見で公表した。また、その後も定期的に会議を開催し、病床確保や人材確保について協議した。
6 三師会で後藤厚労大臣にプラス改定の実現を要望
中川会長は昨年12月7日、堀憲郎日本歯科医師会長、山本信夫日本薬剤師会長と共に、後藤茂之厚生労働大臣に令和4年度診療報酬改定のプラス改定実現を要望。その後、多くの国会議員等の協力も得て、改定率は本体プラス0.43%となることが決定した。
7 「医師資格証」を全医師に無料で発行することを機関決定及び日本医師会館に入館ゲートを設置
昨年3月30日開催の令和2年度第37回常任理事会で、医師資格証を全医師に普及させることを目標として、まずは全ての日本医師会員に「医師資格証」を保有してもらう方針を機関決定。
その普及とともに、セキュリティー強化を図るため、日本医師会館に入館ゲートを設置し、7月1日よりその運用を開始した。
8 「日本医師会AIホスピタル推進センター」の活動を開始
「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」プロジェクトの社会実装を進めるため、会内に設置した「日本医師会AIホスピタル推進センター」で、医療AIサービスを提供する事業者の登録と、サービスを利用する医師や医療機関の参加登録に向けた活動等を開始した。
9 「日本医師会Web研修システム」の運用を開始
コロナ禍においても多くの医師に最新の知見について研鑽(けんさん)を積み、幅広い視野をもって日々の診療に当たってもらうため、新たなWeb研修システムの仕組みを開発し、その運用を開始した。
10 日本医師会シンポジウム「東日本大震災10年 あの時得た教訓を忘れない~続ける『絆』の医療支援~」を開催
2011年の東日本大震災から10年が経過したことを踏まえ、震災で得た教訓を忘れず、未来に生かすことで災害医療に取り組む決意を国民に示すことを目的として、昨年2月19日にシンポジウムを無観客で開催。その模様を後日、日本医師会公式YouTubeチャンネルで公開した。