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令和3年(2021年)8月5日(木) / 日医ニュース

都道府県、市区町村、郡市区医師会とのより一層の連携を求める

都道府県、市区町村、郡市区医師会とのより一層の連携を求める

都道府県、市区町村、郡市区医師会とのより一層の連携を求める

 参議院厚生労働委員会の閉会中審査が7月8日に行われ、自見はなこ参議院議員が質問を行った。
 自見議員はまず、東京都に対して4回目の緊急事態宣言が発令されることになったことについて、東京都の感染状況を踏まえれば当然のことだと指摘。東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、変異株の感染拡大も見られることから、水際対策のより一層の徹底を求めた。
 ワクチン接種に関しては、地域の医師は日常診療を行いながら、使命感をもってワクチン接種に取り組んでいることを説明。その一方で、ワクチン接種が早く進んでいる地域ほど、ワクチンが届かないという理由でワクチン接種ができなくなっていることに触れ、非常に残念であるとして、国と市区町村との連携を強く求めた。
 その上で、自見議員は藤井比早之内閣府副大臣に、V―SYS(ワクチン接種円滑化システム)と、VRS(ワクチン接種記録システム)の記録を基に、国が都道府県に供給したワクチンがどの程度接種されているのか、都道府県に対して公表しているのかと質問。
 藤井内閣府副大臣は7月5日から開示しているとした上で接種率が高いのは、宮崎県(67・8%)、佐賀県(65・8%)、岐阜県(65・4%)であること等を説明した。
 この説明に対して、自見議員は独自に関係者にヒアリングした結果を基に、宮崎県の接種率が高い要因について、(1)人口当たりの医師数が少ない県であるため、当初から国が掲げる接種目標が達成できないのではないかとの危機感をもっていた、(2)個別接種を進めるため、県独自の補助制度を設けていた、(3)県庁が基礎自治体と郡市医師会との話し合いの機会をもっていた―ことがあると分析。
 また、今回の数値に関しては国民の関心も高いとして、広く公表することを要望したことに対して、藤井内閣府副大臣は、「自治体関係者とも相談して決めたい」と応じた。
 ワクチン接種に対する国の医療機関への支援策に関しては、接種単価の引き上げを要求。田村憲久厚生労働大臣は「接種単価については関係者との話し合いで決めたものである」とした上で、より多く接種した場合や、時間外、休日に接種した場合には割増をするといった支援策を設けていることを説明するとともに、必要があれば自治体からも支援されると考えているとして理解を求めた。
 また、ワクチンが必要なところに行きわたっていない点に関しては、予想よりも接種が進んでいることが主な要因だとし、「今後は皆さんのご努力に応えられるよう、河野太郎ワクチン担当大臣とも協力しながら、その改善に向けて取り組んでいく」とした。
 なお、自由民主党は7月14日、来年夏の参議院議員選挙において自見議員ら17名を同党の比例代表公認候補とすることを発表した。

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