横倉義武会長は4月20日、新型コロナウイルス感染症の診療における必需品等の国内生産を支援するため、「日本物づくり企業合同対策本部(仮称)」の設置を求める要望書を、梶山弘志経済産業大臣に提出した上で、電話会談を行った。
会談の中で、横倉会長は、「サージカル、N95等の医療用マスク」や「フェイスシールド、ガウン、手袋等の防護具」について、必要な医療機関に優先配布する他、更なる増産体制の整備を行っていることに感謝の意を示す一方、医療現場では、現時点でいまだに防護具が不足しており、危機的な状況にあると指摘。
原因として、(1)医療資材等を輸入に頼っている、(2)国内生産は、需要がピークを過ぎれば過剰設備になりかねないという懸念が、企業を慎重にさせている―ことを挙げた上で、「新型コロナウイルス感染症が収束しても、次の新たな感染症がいつ発生してもおかしくない」として、国民の生命と健康に直結する医薬品・医療機器や衛生用品等を国内生産で賄う体制整備を支援するため、「日本物づくり企業合同対策本部(仮称)」を設置することを求めた。
これらの要望に対して、梶山経産大臣も協力して対応していく意向を示し、両者は特に都道府県へ送付後の流通状況について把握するなど、更にきめ細やかな対応が必要との認識で一致。
これを受け、横倉会長は、会内の事務局に「医療物資プロジェクトチーム(仮称)」を設置し、対応していく考えを示した。
要望書の全文は日医ホームページを参照願いたい。
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横倉義武会長は4月20日、梶山弘志経済産業大臣に『「日本物づくり企業合同対策本部(仮称)」の設置について』を提出しました。
令和2年4月20日
経済産業大臣 梶山 弘志 殿 「日本物づくり企業合同対策本部(仮称)」の設置について
日本医師会
会長 横倉 義武 政府におかれましては、必要な医療機関に優先配布するなど、更なる増産体制を行っておられることに深く感謝申し上げます。 しかしながら、医療現場における「サージカル、N95等の医療用マスク」や、「フェイスシールド、ガウン、手袋等の防護具」は、現時点において未だ危機的な状況です。 医療資材等が輸入に頼っている現状にも起因しますが、国民の生命と健康に直結する医薬品・医療機器や衛生用品等は国内生産で需給できる体制が必要です。 国内生産は、需要がピークを過ぎれば過剰設備になりかねないという懸念が、企業を慎重にさせているとも言われています。しかし、新型コロナウイルス感染症が収束しても、次の新たな感染症がいつ発生してもおかしくなく、今回のようなことを繰り返さないためにも、国内生産は必要です。 つきましては、政府において新型コロナウイルス感染症の診療における必需品等の国内生産を支援するため「日本物づくり企業合同対策本部(仮称)」を設置していただきますようお願いいたします。 |
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