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令和2年(2020年)4月20日(月) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

新型コロナウイルス感染症に伴う診療報酬上の取り扱いを説明

日医定例記者会見 3月18・25日・4月1日

 松本常任理事は、新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の取り扱いとして、通院患者に対する電話等再診において、従来の電話等再診料と処方箋料に加えて、管理料等も算定できるようになったことを説明し、患者への感染リスクを減らすために電話を用いた診療の積極的な活用を求めた。
 同常任理事は、まず、これまで厚生労働省から発出された一連の事務連絡について概説。2月28日、3月2日付の文書では、新型コロナウイルス感染症患者の増加に鑑みた臨時的な対応として、慢性疾患等を有する定期受診患者等に、電話等で診療し医薬品の処方を行い、ファクシミリ等で処方箋情報が送付される場合、医療機関は「電話等再診料(200床以上病院は外来診療料)」及び「処方箋料」が算定できる旨、発出された。
 3月27日付の事務連絡では、電話等再診の際に、本来の治療計画に基づき療養上の管理を行った場合、例えば、服薬、運動、栄養等の療養上の管理を行った場合の「特定疾患療養管理料」で情報通信機器を用いた場合の点数が算定できることが示された。
 これらを踏まえ同常任理事は、「従来の電話等再診料、処方箋料に加え、いくつかの管理料等の点数も算定できることとなった。この管理料は100点で、本来、対面診療で行った場合の管理料等の点数から見れば低いが、ご理解を頂きたい」と述べるとともに、医療現場の医師に対して、感染の自覚がない人が医療機関を受診するケースも見られることから、通院患者への感染リスクを考慮し、診療に電話を活用することを要請。
 更に、3月27日付の事務連絡では、4月1日から施行される診療報酬改定後の算定項目が記載されているが、事務連絡発出後から3月末までの分についても現行のオンライン医学管理料を準用して算定できることを補足した。
 また、3月25日に開催された中医協において、厚労省から、感染症患者を受け入れた医療機関が施設基準を満たせなくなっても、減額措置は行わず、届出の変更も不要という被災地特例と同様の対応を行うことなど医療機関等への配慮に関する診療報酬の算定などについて報告された際に、新型コロナウイルス感染症患者への医療現場での対応を進めるため、報酬算定に関して更なる柔軟な対応を強く求めたことを報告した。
 同常任理事は、これまで行われている診療報酬上の対応について評価する一方、重症患者に対する集中治療室での入院管理の評価だけでなく、軽症から中等症で重症化リスクのある患者に対する評価も追加的に検討していくことや、医療機関の持ち出しになっている感染防止のための防護服等の費用の手当ても必要だと指摘。「今後、感染者が急増した際には、かかりつけ医が患者の症状に応じてトリアージを実施し、軽症患者を自宅療養させ、経過観察を行うことも考えられるが、そうした場合の柔軟な評価も必要である。また、4月から施行されている令和2年度の診療報酬改定についても、その経過措置を延長するなどの対応も考えられる」とし、国に対して、引き続き診療報酬上の柔軟な対応を求めていく姿勢を示した。

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