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平成30年(2018年)4月20日(金) / 日医ニュース

「会員一人ひとりの活動と声を丁寧にくみ上げ世界中の人々の幸福に寄与していく」決意を示す

「会員一人ひとりの活動と声を丁寧にくみ上げ世界中の人々の幸福に寄与していく」決意を示す

「会員一人ひとりの活動と声を丁寧にくみ上げ世界中の人々の幸福に寄与していく」決意を示す

 第141回日本医師会臨時代議員会が3月25日、日医会館大講堂で開催された。
 当日は、上程された「第1号議案 平成29年度日本医師会会費減免申請の件」が賛成多数で可決決定された他、各ブロックから提出された代表質問・個人質問に対して、日医執行部より回答を行った(関連記事:代表質問個人質問)。

 冒頭のあいさつで横倉義武会長は、「世界に冠たる国民皆保険を次世代に引き継いでいくためにも、我々医療者側が、地域医療の継続・強化に向けた取り組みをリードし、社会保障制度の安定性と持続可能性を高めていかなければならない」とするとともに、「そのためには、いつでも、どこでも、誰もが、安全で質の高い医療を受けられるというわが国の医療体制を、再点検・再整備していくことが重要になる」とした。
 その他、(1)今国会に提出された医療法及び医師法の一部を改正する法案、(2)医師の働き方改革、(3)新たな専門医の仕組み―等についても言及。(1)については、法案の成立によって、医療計画における医師確保計画の策定や、地域医療対策協議会の機能強化等を通じて、地域間での医師偏在の解消と、地域における医療提供体制の確保につながることに期待感を示す一方、「こうした仕組みを行政主導ではなく、地域医療を担い、地域の実情をよく知る、我々医師自らの手によって推進していくべき」との考えを示した。
 (2)に関しては、この議論の要諦(ようてい)は、「地域医療の継続性」と「医師の健康への配慮」とを、いかに両立させるかにあると指摘。「会内の委員会で4月中に取りまとめる予定の意見を議論の素地として、今後はあらゆる立場の医師と継続的な話し合いを行う中で、医療界の総意としての意見を集約し、厚生労働省の検討会等に提示していきたい」と述べた。
 (3)については、「専門医の仕組みを見直すことになった背景には、医療の質の担保において、国民の信頼に十分に応えられていないのではないかという反省があった点を忘れることなく、国民の信頼に応えられる仕組みを確立し、より効果的で質の高い医療を国民に提供していかなければならない」と強調。
 新たな専門医の仕組みの開始を1年間延期したことにより生じた専門研修を目指す医師達の不安を解消するためにも、日本専門医機構への支援を通じて、改善すべき点は医学界・医療界が協調しながら改善し、引き続き、地域医療への影響に配慮した、適切な運用を目指していくとした。
 その上で、横倉会長は、「『会員一人ひとりの活動と声こそが、医師会活動の源泉であり、それらを丁寧にくみ上げながら、世界中の人々の幸福に寄与していく』という大きな考えの下に、国民皆保険とかかりつけ医を中心とする医療提供体制が一体となったわが国の保健医療システムをより高次なものとし、その成果として『医療は社会的共通資本』であることを、世界医師会長たる私の職責において、世界中に発信していきたい」と述べ、更なる支援を求めた。

会費減免申請の件を賛成多数で可決

 続いて報告に移り、19の具体的な活動を重点課題とした「平成30年度日本医師会事業計画」については中川俊男副会長が、「平成30年度日本医師会予算」に関しては今村聡副会長が、それぞれ資料を基にその内容を概説した。
 また、橋本省財務委員会委員長からは、財務委員会(1月19日開催)における平成30年度日本医師会事業計画及び予算の案に関する審査の経過及び結果の報告が行われた。
 引き続き、「第1号議案 平成29年度日本医師会会費減免申請の件」が上程され、今村副会長が、①適用者は合計1万5825名で、減免申請金額は4億6238万1千円②その内訳は、高齢の事由によるものが1万988名で4億744万5千円、疾病その他の事由によるものが572名で2851万3千円、出産・育児によるものが86名で255万9千円、研修医が4179名で2386万4千円―であることなどを説明。表決に移り、賛成多数で可決決定された。
 その後、各ブロックからの代表質問、個人質問に対して日医執行部より行った回答の概要は以下のとおりとなっている。

当日の詳細は『日医雑誌』5月号別冊をご参照下さい。

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