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平成28年(2016年)5月5日(木) / 南から北から / 日医ニュース

猫は赤ちゃんと似ている?

 「オギャー」だか「フニャー」だか、鳴き(泣き)声が猫だか赤ちゃんだかはっきり分からないことはないだろうか。
 長男が小さい頃、荘内病院への出張で家内の鶴岡の実家に1年住んでいたことがあった。そこには体とお顔の柄がとても魅力的な三毛猫ヒミコがいた。隣の十兵衛など近隣のオス猫達にとってはマドンナ的存在で、たくさんの求愛を受けていた。
 そのヒミコはお姉さん気取りでもないだろうが、ベビーベッドで長男の添い寝をよくしてくれた。そんな時に、長男だかネコだかよく分からない発音? がたまに聞こえてきて「どっちだ、似てるよなー」と家内と話したものだ。
 猫って赤ちゃんに似ていると思うのは私だけだろうか。猫は人間に飼ってもらうために赤ちゃんに似ようと努力、進化してきたのではないかと自分なりに勝手に推論している。
 声もそうだが、まず体の大きさから見ると、犬はトイプードルやチワワなどの小型犬からゴールデンレトリバーやセントバーナードなどの大型犬までいろいろあるが、猫はそうではない。猫は大人になっても3キログラムからせいぜい6キログラムといったところではないだろうか。
 わが家の5匹は、一番小さく軽いオピコが3・2キログラム、一番大きく重いボンネちゃんが5・5キログラムだ。あとの2匹は4キログラム台、残り1匹は5キログラムである。
 人間で言うと生後の3キログラムから1歳児の6キログラムというところで、乳児期の体重に相当する。
 人間として最も可愛い時期の体重に相当するのではないだろうか。抱っこして腕の中にすっぽり収まり、重過ぎもせず、まさに猫は赤ちゃんと重さとサイズ的にはほぼ同じということが分かると思う。触り心地は甲乙つけがたい。
 でもこいつらが赤ちゃんと決定的に違うことは、鋭いキバとツメを持っていることである。嫌がるほど可愛がり過ぎた時の素早い"ガブッ"と"バリッ"にご用心!
 抱っこが飽きたらポイっとできるところは猫のいいところである。

新潟県 新潟市医師会報 第529号より

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