予防接種に適した健康状態
予防接種とは
予防接種は、予防接種法という国の法律に基づいて行われています。この法律は1948年に制定され、何度かの改訂を経て今日に至っています。
最近での大きな改訂は1994年です。集団防衛から個人防衛と考えかたを変えて、副反応を含む予防接種情報を医療関係者や保護者にきちんと伝えるようになりました。その中に予防接種不適当者と接種要注意者が決められています。
1、接種を受けることが適当でない者(接種不適当者)
(1)明らかな発熱を呈している者(体温は37.5度以上)
(2)重篤な急性疾患に罹っていることが明らかな者
(3)当該疾病にかかわる予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことが明らかな者
(4)ポリオ(急性灰白髄炎)、麻疹及び風疹にかかわる予防接種の対象者にあっては、妊娠していることが明らかな者
(5)その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
2、接種の判断を行うに際し、注意を要する者(接種要注意者)
(1)心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患および発育障害などの基礎疾患を有することが明らかな者
(2)前回の予防接種で2日以内に発熱のみられた者、又は全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
(3)過去にけいれん既往のある者
(4)過去に免疫不全の診断がなされている者
(5)接種しようとする接種液の成分に対してアレルギーを呈する恐れのある者
(6)BCGについては、過去に結核患者との長期の接触がある者その他の結核感染の疑いのある者
要するに予防接種を受けるとき、いつもかぜなどを診ているかかりつけの医師による、きめ細かい診察ができるように個別接種が中心になっています。
予防接種には、予防接種法で決められた「定期接種」と、親が接種をするかどうか決める「任意接種」があります。
日本の小児における予防接種スケジュール
「国立感染症研究所ホームページ」より