ぶつぶつができた
皮膚に異常が出たときは
皮膚にぶつぶつができるなどの異常が出ると、皮膚のことなので皮膚科へ行く人もいるでしょう。しかし、皮膚だけと思っても、よく見るとほかにも症状が出ていることがあります。小児科医は子どもの病気を診るだけではなく、子どもの生活環境、家庭状況も考えながら病気を診る医師です。皮膚科と小児科どちらに行ってもいいと思いますが、小児科は総合的な判断をしますので、まずは小児科を受診するとよいでしょう。
ぶつぶつとはどんなもの?
「皮膚がぶつぶつしている」。お母さんたちはそう表現して来院されます。その原因はかぜなどのウイルスによる発疹や、もともとのアトピー性皮膚炎がひどいとき、皮膚にばい菌がついて感染しているときなど、様々なものがあります。
皮膚のトラブルは、夏に多く見られます。その理由は夏の暑さにあります。夏は暑く、暑いとかゆみは強く感じられます。かゆみが増し、さらにかき続けることで悪化してしまうわけです。というわけで、かゆみのあるときは冷やすことが基本的な対処法となるのです。
暑いと汗が多く出るので汗の出る汗腺(かんせん)が詰まり、あせもができます。アトピー性皮膚炎などの湿疹があると暑さや汗の影響で悪化し、ぶつぶつがより目立ちます。また、夏は蚊やそのほかの虫など、あらゆる生物が元気なります。元気な子どもほどよく虫がいる草むらや山に出かけるので、その結果蚊やそのほかの虫に刺され、皮膚がぶつぶつになる可能性が高くなるのです。
また夏かぜを引くと、皮膚にぶつぶつの症状がよく出ます。代表的なものに手足口病があります。
手足口病などの発疹症のとき
手足口病は夏かぜの代表です。夏はこの手足口病と同類の、エンテロウイルスによる発疹症も多くなります。一般的な経過は軽いのですが、ときに無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)や特別な合併症が起こることもあるので、医師に相談しながら経過を見ることが大事です。
アトピー性皮膚炎のとき
アトピー性皮膚炎は、夏にひどくなります。かゆみが強くなり、かいてしまうことで症状をひどくしてしまいます。その基本的な対処としては、日ごろから医師と相談しながら、きちんと塗り薬を塗ることです。そして汗などが皮膚についたら、早くシャワーなどで洗い流し、皮膚の清潔を保つことが大切なのです。