ねんざ・つき指などの場合
ねんざとはどんな状態のこと?
ねんざは「捻挫」つまり、捻(ね)じって、挫(くじ)くことを意味しています。スポーツなどではよくある関節部のケガです。
関節には、骨と骨をつなぐ靱帯や関節そのものを包む組織の関節包(かんせつほう)があります。これらが、「捻じって挫かれる」ことで損傷し、痛みやはれなどの症状を起こすのが捻挫です。関節のケガなので、関節のある部位ならばどこでもねんざを起こすおそれがあることになります。
損傷とは、ひねることによって、関節包が破れたり、靱帯が不自然に伸びたり断裂したりするもの。ひどいときは骨折を伴うこともあります。
足首や手首に多いケガ
子どもはよく駆け回り、よく転びます。顔や頭から転ぶことが多いのですが、足をひねって転んだり、転んだときに手をついてしまうこともあります。ひねった部分がはれ、痛がって泣くときには、ねんざや骨折を疑います。
表の状態からでは、ねんざなのか骨折なのか、はっきりと判断することはできません。症状が落ち着いても、かかりつけ医や整形外科に連れていき、みてもらったほうがよいでしょう。
子どもの骨格は発達途上です。何らかの損傷が元で、関節が変形したり、運動機能に悪影響が出るようになることもあるのです。ねんざを簡単に考えて放置するようなことはしてはいけません。
つきゆびとは
つきゆびは、その名のとおり、先端から縦方向の衝撃が指に加わることで組織に損傷が起きた状態です。
つきゆびを、指のねんざと考える人もいますが、実はつきゆびには、ねんざのほか脱臼、打撲、骨折が複合していることもあるのです。
骨折や腱の断裂があると、指は極端に変形したり、内出血で大きくはれた状態になります。
ねんざ、つきゆびの応急手当
ねんざやつきゆびかなと思われるケガのときは、関節がぐらつかないように副木(そえぎ)を当て、包帯で圧迫固定します。はれて痛むので、ねんざした部分を心臓より高く上げ、氷のうなどで冷やすと、多少過ごしやすくなります。
冷やすと楽になるので、病院に行かないことがあるかもしれません。しかし、ねんざもつきゆびも、場合によってはその個所の変形の原因になります。必ず受診するようにしてください。