日医ニュース
日医ニュース目次 第1277号(平成26年11月20日)

第1回医師会組織強化検討委員会
組織の一層の強化に向け検討を開始

第1回医師会組織強化検討委員会/組織の一層の強化に向け検討を開始(写真) 医師会組織強化検討委員会の初会合が十月十六日,日医会館で開催された.
 日医では,昨年六月の第百二十九回日医定例代議員会において「日本医師会綱領」が採択されたことを契機に,横倉義武会長が戦略的な組織強化に向けた取り組みの強化を表明.昨年九月には,会内に「医師会組織強化ワーキンググループ」を設置し,検討を重ね,報告書を作成した.更に,本年六月の第二次横倉執行部発足時には三つの柱のうちの一つとして,「組織を強くする」を掲げ,医師会組織力の一層の強化に向けて取り組んでいる.
 本委員会は,このような状況の中で,都道府県医師会から委員を選出し,より実践的な取り組みに向けた議論を行うことを目的に設置されたものである.

若い医師達をどのように取り込むか

 今村定臣常任理事の司会で開会.冒頭あいさつに立った横倉会長は,まず,日医での検討状況を報告した.また,世界医師会総会へ出席した際に,同行した日本医師会・若手医師ネットワーク(JDN:Junior Doctor Network)からの若手医師二名と会談したことに触れ,「彼らは,在宅医療や総合診療の研修の中で医師会とのつながりを持ち,医師会に入会した.これからはこのような若い医師達をどのように医師会に取り込んでいくことができるかが大きな課題となる」とし,活発な議論を求めた.
 続いて,横倉会長より,委員長に小山田雍秋田県医師会長が,副委員長に近藤邦夫石川県医師会長が指名された.
 議事では,初めに,今村聡副会長が日医の医師会組織強化に向けたこれまでの検討経過として,昨年九月に設置された「医師会組織強化ワーキンググループ」の報告書を示し,検討内容を報告.組織強化に向けた主な検討事項や調査結果として,都道府県別の郡市区医師会と日医への加入割合などを説明した.

研修医時代からの目で見える関係づくりを

 その後の意見交換では,現在の研修医への対応や医師会入会のメリットなどについて,議論が行われた.
 各委員からは都道府県医師会の活動の紹介があり,「地元大学で医師会が講義する時間を持ち,医師会長が直接医学生たちと話す機会を設けている」「医学会で研修医に発表する場を設置している」などの活動が報告された.
 今村副会長は,「横倉会長の冒頭あいさつにもあったJDNのように,日医・都道府県医師会・郡市区医師会の構造を維持したまま,研修医が日医に直接アクセスできる手段についても,今後の検討課題としてはどうか」と提案した.
 「医師会入会のメリット」に関する議論では,今村常任理事が,母体保護法における人工妊娠中絶の指定医師の指定を医師会入会のメリットとして示し,「このように医師会に入らなければならない状況をつくるという視点も重要だ」と述べた.
 また,各委員が日医に入会したきっかけについても話し合われ,「当時,所属していた病院の院長に言われて入会するのが当然であった」「自分の父親が入会しており,何の疑問もなく入会した」といった意見が見られた他,地域医療を行うために身近な人から入会を勧めるような,「入会が当たり前という自然な流れをつくり出すことが重要」との意見が大勢を占めた.
 今後は,論点整理を行い,個々の論点について更に検討を進める予定となっている.

医師会組織強化検討委員会

小山田 雍(秋田県医会長)
小林 弘幸(東京都医理事)
近藤 邦夫(石川県医会長)
茂松 茂人(大阪府医副会長)
田中 良樹(兵庫県医常任理事)
土橋 正彦(千葉県医副会長)
堤  康博(福岡県医専務理事)
山口 淑子(岩手県医常任理事)
渡辺  憲(鳥取県医副会長)
畔柳 達雄(日医参与・弁護士)
奥平 哲彦(日医参与・弁護士)
手塚 一男(日医参与・弁護士)
【今村副会長,今村常任理事・庶務課】

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