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令和元年(2019年)10月20日(日) / 各地の医師会から / 日医ニュース

地元医師会のステッカーづくり―長崎県西彼杵(ニシソノギ)医師会―

地元医師会のステッカーづくり―長崎県西彼杵(ニシソノギ)医師会―

地元医師会のステッカーづくり―長崎県西彼杵(ニシソノギ)医師会―

 西彼杵医師会は長崎市北部に隣接する1市2町のエリアを管轄する。人口は約9万8000人、地理的には大村湾に面し、海あり山ありの自然に恵まれた地域である。
 会員数は、わずか150人の小さな医師会である。ただし、会の内部は必ずしもがっしりとはしておらず、総会や忘年会への参加率は30~40%前後と低く、歴代執行部の悩みの種であった。
 更には近頃、新規開業の際、医師会に入会しない医師が現れるようになった。この問題点を一石二鳥的に解決できないかいくつかのことを考えた。その一つがステッカーづくりである。
 知り合いのデザイナーと何回も打ち合わせをして、まず10種のデザインを描きたたき台とした。これはかなり楽しい作業であった。少しずつ煮詰めていき、5種類に絞り、最後は会員にメールとファックスで図案を送り、二つを選んでもらい、人気投票で決めることになった。
 1枚は玄関用、2枚目は待合室用である。ビニール素材のB6サイズで各500枚作成し、要した費用は20万円であった。

191020j3.jpg

 「長崎」であり、「西彼杵」であるので、「N」をモチーフに使った図案が選ばれたが、落選したデザインにも良いものがあったと思っている。
 このステッカーには仲間意識を高める意味と、非医師会員との区別の意味があるため、表通りから見えやすい場所に貼るようにお願いしている。
 ただ、これだけでは医師会が主催する会合への出席率が上がるとは思えないため、もう一つ知恵を絞る必要があった。
 そこで、毎月1000円の積立金を集めることとし、総会後の懇親会と忘年会の会費に6000円ずつを充てることにした。
 また、参加する場合は残りの費用を医師会が負担するが、不参加の場合は6000円を「不参加費」として、医師会の金庫に納入して頂くことにした。これで参加率を上げようと目論んでいる。
 本年12月の忘年会がこの制度の初めての適応舞台となるが、どのような結果になるのか楽しみである。
 西彼杵医師会が結成されてかなりの年月が経つが、先達の先生方がこの制度をなぜもっと早くからつくってくれなかったのかと悔やまれる。
 とにかく現在の医師会は、はるか昔の一枚岩の時代とは大きくかけ離れている印象である。バラバラになって何の得もないのだが、その辺りの説明と理解が不足していると思われる。医師会に入らないと医師免許は渡さないぐらいの強い制度の確立が必要ではないだろうか。難しいことだろうが、非常に大事なことだと思う。

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